一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

非モテが合コンに行った話①

社会人2年目の晩秋。

 

仕事にはだいぶ慣れてきて、心に余裕が生まれ始めていた。

まだ、会社に貢献するレベルには到底達していなかったが、与えられた仕事をミスなくこなせる程度にはなっていた。

また、暗黙のルールとなっていた既存事務のマニュアルを作ったり、

簡単な事務フローの変更の提言をしたり、

自分から新しいこと生み出していく喜びを見出すことができ始めていた。

毎日泣いていたあの頃から約一年半。

人間なんとかなるものである。

 

 

こうなったら、後は女である。

女性関係では、僕は相変わらず悲しい若者だった。
気がつけば、彼女と別れてから1年半が経っていた。

相変わらずプライベートで話をしてくれる女性は、母親だけであった。

僕はなんとか現状を変えたいと思い、ほぼ音信不通となっていた友人とも活発に連絡を取り始めていた。

 

 

そんな中、とある合コンに呼んでもらう機会があった。

男側は会社の同期3人。

女子側は会社の同期の友人とその高校の同級生だった。

全員が僕と同い年である。

 

 

合コン。

 

合コンといえば、普通の男だったら当然こう考えるだろう。

あわよくばお持ち帰りしてやる、と。

 

PUA(※)であれば、様々なテクニックを用い、女性をその気にさせ、最後はベットインするまでのゲームを楽しむのだろう。

※Pick Up Artistの略。英語でのナンパ師の呼称。

 

しかし当時の僕は本当にピュアな心の持ち主だった。

単純に、僕の好みの清楚で優しい女の子が来て、何回かデートして付き合えたらいいな、と本気で考えていた。

お持ち帰りする男なんてとんでもないやつだと考えていた。

 

 

その頃、たまたま実家で久々に会った母に「来週合コンに行くんだ」と言った。

母は味噌汁をよそいながら、とても嬉しそうに「よかったじゃない」と言った。

当時、まったく女っ気のない息子(しかもちょっと鬱気味)を心配していたのだと思う。

嬉しそうに笑う母の顔を見て、こちらも嬉しくなったのをよく覚えている。

 

ついに彼女ができるかもしれない、とウキウキした気持ちで数週間過ごした。

 

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<回顧してみる>

仕事に関して自信をもつということは、男の人生において本当に重要な要素であると思う。

この時期になって少し仕事に余裕が出てきたことで女性に目を向ける余裕が生まれてきた。

ただ、大学時代一人の女性としか付き合っておらず、社会人になってからも女性と接する機会が皆無だった僕は、圧倒的に女性経験というものが足りていなかった。

これがまた後に悲劇を生むのである。

藤沢数希さんの書いた「ぼくは愛を証明しようと思う」という著書に記載があるのだが、「モテ=ヒットレシオ(打率)×試行回数」という方程式が示されている。

まさにそのとおりだと思う。モテるには、とにかく数を打たないといけない。僕はこの試行回数が0に近かったのである。

この時も、たかだか1回の合コンにかけているのである。絶望的である。

ちなみに、この本はモテる男になるための思考方法やテクニックが数多く示されていて、

女性関係に困っている方はぜひ読んでみてほしい。