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【書評】『レバレッジ・リーディング』本田直之

今日は以前から気になっていたものの、長年読んでいなかった一冊をご紹介。

本田直之氏著の『レバレッジ・リーディング』である。 

 

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング

 

どうして気になっていたにもかかわらず、長らく手にとってこなかったかというと、本書の発売(2006年12月)当初、FXで失敗して借金地獄に陥った若者などが社会問題になっていたこともあり、なんとなく「レバレッジ」という言葉のイメージが悪かったというただそれだけの理由(汗)。それから10年以上が経ってしまった。

 

このGWで改めて一気読みしたところ、正統派の読書術本で、もっと早く読んでおけばよかったと素直に後悔するような内容。読書スキルについてはある程度は身についている自負もあったが、後述の「読後フォローのシステム化」については早速取り入れるに至った次第。ということで、特にビジネス書を多読し、その内容を活かしたいと思っているビジネスパーソンには必見の書かと。

 

本書はビジネス書を多読するメリット→ビジネス書の選び方→ビジネス書の読み方→記憶として内容を定着させるためのフォロー方法という流れの、極めて無駄のない内容になっていると思う。2006年の発売からは相当時間が経っているため、電子書籍についての記載がなかったり、アマゾンの「なか見!検索」を利用せよとか、気になった本は携帯電話(スマホではない)で即座に購入せよとか歴史を感じさせる記載もあるが、そのあたりは「今だったらさらにこんな工夫をできるな」と自分で考えながら読むといいかも。

 

 

それでは、気になった点や印象に残ったポイントなどをご紹介!

 

1500円が15万になる!

読むだけでなく、ビジネスに活かすことが絶対条件です。

 

目的をはっきり持って読むべき本を峻別し、役に立たない部分はどんどん捨てていくことも必要です。

受動的になりがちな読書ですが、能動的な姿勢がレバレッジ・リーディングの前提となります。

 

カラーバス効果

読み始める前に、その本から何を得たいかをイメージしておけば、飛ばし読みをしていても、大事なところに差しかかったとき、何か引っかかる感じがするという効果。

 

16%をつかめばOK

重要ポイントは本の2割くらいなので、そのうちの8割を拾えば良しとするという話。

※全体(100%)×重要ポイント(20%)×拾うべき割合(80%)=16%

 

 

緩急をつけて読む

レバレッジ・リーディングの推奨読書法。具体的には、段落の最初の行を少しペースを落として読み、重要なポイントがありそうかどうかを感じたうえで、3~5行をいっぺんに読み、何か引っかかったところがあればスピードを落とし、じっくり読むというもの。

 

レバレッジメモを作る

これが本書で一番大事なポイント。良書との出会いは一回限りの出会いとせずビジネスに生かさないといけない。作成方法は簡単で、ただパソコンに入力し、プリントアウトするだけ。それをいつも身につけて、スキマ時間で読み返すというもの。誰かに見せるものではないので効率性重視で、プレーンテキストで箇条書きでOK。最初は本ごとに、溜まってきたらテーマ別(営業・マーケティング・投資など)に編集してみることが推奨されている。

※今の時代はパソコンではなくスマホのメモアプリに保存し、折に触れて見返す形で良いのではないかと思います。

 

非常に読みやすく、参考になる本でした。著者の本田直之氏はレバレッジコンサルティングという会社の代表をされており、「レバレッジ◯◯」というシリーズモノで出版されていますが、デビュー作である本書は渾身の出来に仕上がっているのではないでしょうか。繰り返しになりますが、多読を目指すビジネスパーソン必読の一冊になっています!

 

 

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング

第1章 ビジネス書の多読とは何か?----100倍のリターンをもたらす究極の読書術
第2章 本探しは投資物件選び----ビジネス書の効率的スクリーニング術
第3章 1日で1冊、ビジネス書を戦略的に読破する----訓練不要であなたの読書法が劇的に変わる
第4章 読んだままで終わらせるな----反復と実践によって100倍のリターンを獲得せよ

 

 

おしまい