一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

安易に自分を慰めないこと

先週のホリエモンのメルマガで気になるニュースとして紹介されていたのだが、中国のラブドールがすごい笑。

 

courrier.jp

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僕の知っている、膨らませてオナホールを穴に入れる「ダッチワイフ」と呼ばれていた時代から大きく進化したようだ。

余談だが、中学時代の同級生がダッチワイフを購入したはいいが、置き場に困り近くの川の河川敷に不法投棄していた話を思い出した。

「ダッチ」というあだ名を付けられた彼は、少し知能の発達が遅れていたせいか、高校中退し路頭に迷っているという話を聞いたが、元気なんだろうか。。

 

さて、最近のラブドールは、のAI(人工知能)を搭載しており、前戯からピロートークまでできるようだ。

人工音声によるユーモアたっぷりの会話も、愛用者を増やし続けているポイントだ。例えば「貴女はきれいだねえ」と話しかければ、WMドール(※ハイエンド系ラブドール)は微かに皮肉めいた笑みをたたえながら「あらそうなの? 誰がアタシに片想いをしているのかなんて知らないけど、何て答えればいいのかわからないなあ……」といった、思わせぶりな回答を返すこともある。

さらに「変顔をしてみて」と要求すれば、「驚くわよ~。むちゃくちゃ怖いんだから」と前置きしつつ、両眼やまぶた、頬、口角などを不規則に動かして、ホラーな表情を作ってくれるというサービスぶりだ。

 

そして、外見の拘りがすごい。

外見といえば、日本では昔からオリエント工業ラブドールが日本のモノづくりの叡智の結集として有名だったわけだが、中国のクオリティも負けていない。

メイクアップや植毛などはハンドメイドにこだわり、頭部は1体あたり約40分をかけて完成させる。ユーザーは発注時に7色の皮膚と、身長135cmから168cmまで11通りの体型、260パターンの顔を自由に組み合わせることが可能で、特にラブドールの評判を左右する顔については、驚くほどリアルで自然なものが多い。人工皮膚の下に埋め込まれたヒーティングワイヤーにより常時、体温を37度に保つモデルも人気という。

体温を37度に保つモデル。凄すぎる。

 

そして、値段が安い。

なによりWMドールは手頃な価格が魅力的だ。既成品は5800人民元(約9万3000円)から、AI搭載モデルも7000元(約11万4000円)前後から手に入る。完全オーダーメイドなら2万~3万元(約32万~49万円)だが、「それでも、世界中で人気がある日本製ラブドールより割安感がある」(劉社長)。

ちなみに1977年創業の日本の老舗メーカー、オリエント工業が手掛ける製品は、ボディ単体で40万円ほど。顔、乳房、髪型、陰毛などを細かく指定できるセミオーダータイプのリアルラブドールは65万6000円からだが、これらにAIやロボット機能は搭載されていない。

 

このクオリティで11万なら、正直安い。

価格破壊が起こっているのだろう。

ただ、僕にはまったく興味がない。

 

どこまで進化してもオナニーの道具はオナニーの道具で、生身の女性に勝てるわけがない。 

こうやってオナニー市場が成熟していくほど、僕らみたいなナンパ師・恋愛プレイヤーと非モテとの格差は広がっていくということをしっかり認識すべきである。

 

20代前半の頃、僕はお気に入りのAVを見ながらこう考えていた。

「こんなにかわいい子の過激な性交シーンで抜けるなら、金がかかる女よりよっぽどいいじゃないか」

 

さて、こういった間違った思い込みを「精神勝利法」というらしい。

僕が大ファンであるサウザーラジオで先日紹介されていた。

voicy.jp

 

この「精神勝利法」は中国の作家魯人の『阿Q正伝』で描かれている。

Wikipediaから同書のあらすじを引用する。

時代が清から中華民国へ変わろうとする辛亥革命の時期、中国のある小さな村に、本名すらはっきりしない、村の半端仕事をしてはその日暮らしをする日雇いの阿Qという男がいた。

彼は、働き者との評判こそ持ってはいたが、家も金も女もなく、字も読めず容姿も不細工などと閑人たちに馬鹿にされる、村の最下層の立場にあった。そして内面では、「精神勝利法」と自称する独自の思考法を頼りに、閑人たちに罵られたり、日雇い仲間との喧嘩に負けても、結果を心の中で都合よく取り替えて自分の勝利と思い込むことで、人一倍高いプライドを守る日々を送っていた。

ある日、阿Qは村の金持ちである趙家の女中に劣情を催し、言い寄ろうとして逃げられた上に趙の旦那の怒りを買って村八分になり、仕事にもあぶれてしまう。食うに困って盗みを働き、逃亡同然の生活を続けるうちに、革命党が近くの町にやってきた事を耳にした彼は、意味もわからぬまま「革命」に便乗して騒いだ結果、革命派の趙家略奪に関与した無実の容疑で逮捕される。 無知ゆえに筋道たてた弁明も出来ず、流されるままに刑場に引き出され、あっけなく銃殺されてしまった阿Qに、観客達は不満を述べ立てるのだった。

 

「結果を心の中で都合よく取り替えて自分の勝利と思い込むことで、人一倍高いプライドを守る」これが「精神勝利法」である。

これはアイドルにハマるオタクの発想にとても近い。

 

「二次元は裏切らない」

みたいなやつです。

 

客観的には明らかに敗北しているのに、自身の思考によって巧みに勝利にすり替える。

本来なら敗北(=非モテ状態)すれば自尊心が傷つくはずで、それを取り戻すために相応の努力が必要となるが、「精神勝利法」を使うことで敗北が勝利にすり替わり、自尊心が傷つかずに保たれるということだ。

「自責マインド」のまさに対極の考え方である。

 

昔の一匹狼はまさに阿Qであった。

しかし、「自分はモテない」という客観的事実と向き合う(めっちゃ辛い)ことで、非モテ脱却に成功した。

それには数年の時間を要したし、他に使うべき時間をほぼ女修行に宛ててしまったことは否めない。

それでも、未だに非モテだった人生を考えると、少し、というかかなりゾッとする。

やはり男の人生の充実と女は切っても切れない。

「精神勝利法」は現実から目をそらす行為であり、そうしているうちは一生非モテのままである。

 

サウザーさんがラジオで仰っているとおり

「安易に自分を慰めたらいかん」

ということを我々は常々意識すべきだろう。

 

 

おしまい