一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

『転職大全』小林毅

ゆるやかに転職する準備をしている一匹狼です。

今日は最近読了した転職本をご紹介。 

 

 

転職大全 キャリアと年収を確実に上げる戦略バイブル

 

この本はズバリ「転職を考えたときにまず読むべきマニュアル本」といえよう。何から始めるべきか、転職市場はどういうところなのか、転職に対して持つべきマインドセットは何か、職務経歴書の書き方、面接での対策など、総論から具体論まで網羅した転職指南書になっている。相談者とコンサルタントとの平易な対話形式で構成されているので、スラスラ読み進めることができるだろう。

会社に不満を持ちつつ、「転職」という行動を取れない人は多い。行動に移せない大きな理由は 「転職が怖いから」だ。それも無理はなく、日本では未だに転職する人より、定年まで一社で勤め上げる人が評価されている文化的背景もあるのだろう。この本を読むことで、怖い転職が身近なものとなり、自分のキャリアについて改めて考えるいいキッカケとなるはずである。

 

本書では守るべき「転職活動の3つの鉄則」なるものが挙げられる。それは「自分を知る」「相手を知る」「対策を練る」この3つである。これは『彼を知り己を知れば百戦殆うからず』という孫子の兵法でも言及されている基本姿勢であるが、転職活動という戦場に行くのであれば丸腰で玉砕では困るのである。「自分を知る」とは、「自分は◯◯の人」と語れるようになること。「相手を知る」とは、文字通り企業がどんな人材を求めているかということを知ること。そして「対策を練る」とは、戦える職務経歴書を作成し万全の体制で面接に望むことである。本書を読めばこれらをすべて知ることができる。

 

それでは、僕の気に入ったフレーズやポイントをいくつかご紹介。正直本書はハイライトだらけだったので、ほんの少しだけの引用となる。

 

他部署への異動は転職市場的には「死刑宣告」

部署異動により今まで経験していない仕事を与えられると、当然効率が下がるので、海外では当たり前のように給与がカットされる。一方、日本企業の総合職は部署異動や転勤を繰り返すが、経験のない仕事を与えられても給与が下がることはまずない。そうして角のないキャリア(浅く広く社内業務をこなせる)が形成されていくが、実はそれは他社に評価されにくい汎用性のないキャリアとなってしまう。キャリアを構築する過程では、自分の専門性を磨いていくことが大切と心得よう。

 

日本企業は、その会社に所属することに価値を置く、「メンバーシップ型」のキャリアを志向し、外資系企業は、仕事内容と成果に価値を置く、「ジョブ型」のキャリアを求める。そして転職マーケットは、「ジョブ型人材」を求めるので、「メンバーシップ型」でキャリアを形成してきた日本企業のサラリーマンは勝負できない。

日系企業の「メンバーシップ型」キャリアは会社に残ることを前提とした雇用システムなので、残念ながら転職マーケットで勝負できない人材を大量に生産し続けている。転職マーケットでは現在価値が優先されるから、せっかく営業のキャリアを積んできたのに、出世のためにと2年間だけ人事の仕事に回されたら、その人は人事の人間として転職マーケットでは評価されることになるのだ。

 

著者の小林毅氏を僕は知らなかったが、大学卒業後、一部上場企業、大手電器メーカーのグループ企業、ベンチャー企業、そして外資系企業と4社3度の転職活動を経験し、現在は人材紹介会社の社長ということで、ノウハウは十分だろう。これから転職活動を始めたいが何をすべきかわからないという方に本書はぴったりかと。

最後に、転職本を読むことはモチベーション向上には役立つが、実際行動に移すことが何より大切である。転職サイトや転職エージェントに登録する、キャリアシートや職務履歴書を書いてみるなど、常に社外に目を向けておくことで、精神的安定を得ることができるのだ。

 

<目次>

プロローグ 転職が怖い理由

1 転職を考えたとき、まず何から始めるか

2 転職マーケットの生態系

3 「なぜ自分は転職するのか」を理解する

4 企業はどんな人を本当は求めているのか

5 戦える職務経歴書を作り上げる

6 面接という戦場で勝つための戦術

エピローグ 転職後に陥るジレンマ

 

 

おしまい