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【書評】『グロービスの実感するMBA3 社内を動かす力』グロービス

今日は本日読了した本をご紹介。今回もグロービスの本です。

 

 

グロービスの実感するMBA3 社内を動かす力

概要

本書は、先日ご紹介した 『27歳からのMBA グロービス流ビジネス基礎力10』のCHAPTER8(周囲を巻き込む力)で参考書籍として挙げられており、興味があったので購入を決意。『社内を動かす力』というタイトルからもわかるとおり、端的に言うと「社内政治のマニュアル本」と言えるような本である。どんな素晴らしい戦略やプランを描いても、実行に移せなかったり、実行しきれなければ成果は上がらない。実際に組織の人間が動かなければ仕事は前に進まないのである。本書は、仕事を「実行しきる」ために組織を動かすノウハウについて豊富な具体例とともに書かれている。

<目次>
第1章 パワー基盤を作る
第2章 基本的なプランを構築する
第3章 実行に取りかかる
第4章 実行を継続する
終章 自ら成長し続ける

 

本書の内容

まず第1章で、組織の中で「パワー基盤」を作るという話から始まる。パワー基盤とはなんぞやというと、「社内で物事を動かすためのベース」のことである。パワー基盤を蓄えておかないと、実行プランを描いても、絵に描いた餅になってしまうことが多いので、まさに社内政治の重要性が詰まっている章だ。第2章では単にプランを作成するのみならず、関係者(=ステークホルダー)の目から見ていかに実行のイメージが湧くものにするかのコツの紹介と、プラン実行の準備について書かれている。第3章では、実際にプランを実行し始める際の留意点、第4章では、プラン実行を継続する方法、そして終章で、ビジネスを前に進め、ビジネスパーソンとして活躍するために大切な「自ら成長し続けること」について言及されている。

 

ポイント

「信頼の残高を増やす」(第1章 パワー基盤を作るより)

人が動こうと判断する際の大前提となるのが「信頼」と著者は言います。信頼がなければそもそも話を聞こうと言う気にならないのが人間の性ですよね。まずは小さな実績を積み重ね、それが小さい評判を生み、その積み上げが「信頼の残高」になるということを理解することが大切です。ある程度の信頼の残高がないと、周りの人を動かすスタートラインにすら立てないということは、なんとなくイメージができるのではないでしょうか。

 

「意味のある人脈を作る」(第1章 パワー基盤を作るより)

付き合いやすい人、話しかけやすい人とだけネットワークを作るのではなく、昇進させてくれる、自分を引き上げてくれる人と知り合いになる重要性などについて説かれています。また、人脈は一つでは危険で、社内の複数のキーパーソンと信頼関係を構築することを意識することが大切ということです。一人の有力者とだけ仲良くしていたら、物の見方が偏ったり、その人と疎遠になったら身動きが取れなくなりそうですもんね。

 

「利害関係を見極め、健全な根回しをする」(第1章 パワー基盤を作るより)

私利私欲に走らない、社会や会社のためになる健全な根回し(WIN-WINの関係になる根回し)はどんどんやるべきと著者は言います。何か新しいことを始める時、大企業になればなるほど、部署間での利害関係が相反することも多くなりますよね。こうしたときには社内の調整が不可欠になりますが、関係者(ステークホルダー)の状況をしっかりと分析し、意思決定権者やキーパーソンへの根回しはもちろん、現場で反対する人が出ないように、上だけでなく、下・横・斜めという複数の方向に根回しをすることが不可欠であるということが書いてあります。

 

感想

今回は社内政治を学べる本のご紹介でした。本記事では、ビジネスプランを実行する前段階でやるべきことを中心に引用しましたが、プランを実行に移す際の抵抗勢力の説得方法などもかなり具体的で参考になる部分が多かったです。目的もなくオフィス内を歩き回ることや飲みに行くことなど、一見生産性が乏しく見えることの重要性についても触れられています。グロービスといえば、MBAを取得できる経営大学院で、ビジネススキルや理論を学ぶ場所という印象が強かったのですが、こうした趣の本も出していることがわかり、グロービスに益々興味がわいてきています。

 

<本書はこんな人にオススメ>
・社内政治の基本的な事柄を学びたいすべてのビジネスパーソン
・ビジネスプランを構築するのは得意だが、周囲の人間に実行させるのが苦手な人
・大企業の管理部門に所属していて、営業部門との間に溝を感じている人
 など

 

 

おしまい