一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

会う前の下調べは大事

今日もビジネスで非常に使える基本的な作法をご紹介。

ここのところ、ほぼ毎日D・カーネギーの『人を動かす』を1章ずつ地道に読み進めているのだが、改めて、営業マン向けのビジネス本なのでは?と関心するほど、仕事(特に営業)に使えるノウハウに溢れている。もちろん、巷の心理テクニック本などと違い、人格を磨いていくことに主眼が置かれているので、そもそもビジネス本としての格調がまったく違うのだが。

 

さて、今日は「相手の関心事を話題にする」というテーマである。

『人を動かす』の中で、セオドア・ルーズヴェルトの例が挙げられている。彼は相手が誰であろうと、その相手に応じた話題を豊富に持ち合わせていたという。種明かしをすると、誰かが彼の元を訪ねてくる際には、その人の好きそうな話題について、前の晩に遅くまでかかって研究していたというのである。

僕も若かりし頃、毎日飛び込みで法人の新規開拓営業をしていた(余談だが、女性に拒絶されても全く落ち込まないメンタリティはこの時期に磨かれたのかもしれない・・)。はじめは手当り次第だったので全然ダメだったが、数ヶ月してから頭を使うようになった。会社の看板を見て、ホームページで得られる情報からできる限りの事前準備(企業理念・会社の歴史・社名の由来・社長の出身地などを調べる)をしてから臨むようにすると、運良く席に通してもらってからの話の弾み方が格段に違ったのである。

営業先の某料亭の女将と僕の遠い親戚の住む街(人口数千人規模のクソ田舎)がたまたま同じだったことがあり、そのクソ田舎を僕の祖父母の家という設定にして、その街の話を2時間して大型案件の受注をもらったことがあった。知らない街の話を2時間できるレベルにするのは並大抵の難易度ではない。

 

『人を動かす』にも書いてあるが、こういう努力を重ねることで、本来意図していない副次的な効果も得ることができる。それは、自分自身の知識が広がるということだ。普段興味がなくて触れないようなことも、仕事に必要となれば身が入るものである。手の関心を見抜き、それを話題にするやり方は、相手だけでなく、自分の利益にもなるのだ。 

 

人に好かれる原則⑤
相手の関心を見抜いて話題にする。

 

人を動かす 新装版

人を動かす 新装版

 
 

 

おしまい