一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

相手に思いつかせる

人から押しつけられた意見よりも、自分で思いついた意見をわれわれは大切にする。だから、人に自分の意見を押しつけるのではなく、暗示を与えて、結論は相手に出させるほうが賢い。

 

今日は身近な体験談が思いつかないので、『人を動かす』の中に実際に出てくる例を挙げる。

米国の26代大統領だったセオドア・ル ーズヴェルトがニューヨーク州の知事をやっていた頃のエピソードである。彼が政界のボスたちと仲よくして、改革を断行したという話である。

たとえば、重要なポストを補充する時には、彼は政界のボスたちを招いて候補者を推薦させた。意中の人物が推薦されるまで何度も考え直させるのであるが、それが自分の発案だと相手に思わせて協力させた。

 

話は飛ぶが、三田紀房『エンゼルバンク』にこんな言葉が出てくる。

「本の読んだ時の反応の仕方で、その人が成功するかどうかがわかる。それは『へぇ』と『そうそう』だ」

 

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(©三田紀房

 

桜木が言うには、「本を読んで『へぇ』と思う人は、新しい知識に感心するだけで、すぐに次の本に手を伸ばす。一方、『そうそう』と思う人は、本の内容と自分の考え方が似ていることに自信をつけて、堂々と行動できるようになる」と。

まさに昔の僕は、片っ端からビジネス書を購入し、なんとなくわかった気になって次から次へ新しい本に手をつけていた。

今日は実例を思いつかなかったけど、『人を動かす』を読んでいても、大体の内容が「そうそう」と思えるようになった。自分の理解度が内容に追いついていない本は読めないと言うが、そういう意味で、かなり多くのビジネス書の名著をすっと読み進められるになったのは自身が順調に社会人として成長している証ではないかと思っている。

三田紀房氏の代表作『ドラゴン桜』は、落ちこぼれの高校生たちが、型破りの指導者のもとで東大を目指す「受験」マンガであったが、『エンゼルバンク』はその外伝にあたる。「転職」というテーマを通じ、「仕事」とは何か、転職の有利な方法とは、といった話が展開されるのだが、これが非常に面白い。転職を考えている人も考えていない人も楽しく読めるのでオススメ。

今日はだいぶ脱線したがこのあたりで。

 

 

人を説得する原則⑦
相手に思いつかせる。

 

人を動かす 新装版

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おしまい