D・カーネギーの名著『人を動かす』の復習がてらブログを書いています。本書を読むのは人生で5回目くらいです。
人を動かす三原則、人に好かれる六原則、人を説得する十二原則に続き、本日から人を変える九原則をご紹介。これがラストです。Kindleのメーター上、84%のところまで来ていますので、読了までもうすぐです。
人を変える九原則の1つ目は、「まずほめる」。もう少しわかりやすく言うと、ほめてから本音を伝えることである。
人を動かす三原則の一つである「重要感を持たせる」の中でも、相手の長所に対して心から賛辞を与えることを勧めている。ほめることは、カーネギーが提唱する人を動かす諸原則の中でも根幹を構成する重要なものなのである。
関連記事:「褒める」ことを習慣化する
おさらいをすると、
・人の悪口と愚痴を言わない(「盗人にも五分の理を認める」)
・心から賛辞を与える(「重要感を持たせる」)
・相手の立場に立つ(「人の立場に身を置く」)
の3点が人を動かす基本的な三原則となっている。これだけを日常生活で意識して過ごすだけで、あなたを人格者と思う人の数は劇的に増えるだろう。改めて覚えておこう。
さて、今日ご紹介するテクニックは難しいものではない。
本文中では、米国第30代大統領のクーリッジの例が出てくる。
彼が秘書の作った書類の句読点を注意をする前に、その秘書が今日来てきた服を褒めるというエピソードである。なんとも、古典的というかありがちな話だが、実際われわれも「ここはいい→でもここはよくない」という話法は意識しないうちによく使っているだろう。
そういえば、僕も先日部下のダメダメなレポートを添削したとき、「こことここはわかりやすいけど、構成がイマイチなんじゃないか?」というダメ出しをした(構成がイマイチなレポートはまるでダメなレポートなんだけどw)。
カーネギーの言う通り、我々は、ほめられたあとでは、苦言もたいして苦く感じないものだ。また、まず相手をほめておくのは、歯科医がまず局部の麻酔をするのによく似ている。至極わかりやすい例である。
何か相手に伝えにくい事柄があるときは、まずほめてから本音を伝えることを意識してみよう。
まずほめる。

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おしまい