一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

君は『職場の教養』を知っているか

ホリエモンのメルマガを読んでいたらQ&Aコーナーで、「倫理法人会」というワードが出てきた。

ホリエモンのメルマガでは、毎週知らない用語がたくさん出てくるので、わからないことは逐一調べている。

調べてみると、しっかりとしたホームページがあった。

HP:倫理法人会 | 一般社団法人倫理研究所

 

ホームページを見ると、倫理法人会は、一般社団法人倫理研究所という組織の一部門(法人向け部門)のようである。法人部門だけでなく、家庭にフォーカスを当てた家庭倫理の会なるものもあるようだ。

倫理法人会の理念は以下のとおりだ。

倫理法人会は、「企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を」をスローガンに、 全国6万9千社の会員企業が純粋倫理に根ざした倫理経営を学び、 実践し、その輪を拡げる活動海外では、台湾、アメリカ、ブラジルにも拠点があります。

 (引用:倫理法人会HP

 

ここまでは普通っぽい。企業の経営者向けのようだ。

そして、会員になるには、全国の拠点で行われる「モーニングセミナー」という早朝開催のセミナーに参加の上、申し込む必要がある。

僕は、セミナーと聞くとそれだけで疑いの目を向けてしまう。情報商材セミナーなど価格を自由に設定できるものは金儲けや洗脳と結びついてしまうからだ。

昔記事にしたとおり、日本で流通されている市販の書籍は非常に質が高く安価なので、わざわざこうしたものに高い金をかける必要はないと思う。

alonewolf-memorandum.hatenablog.com

 

話は脱線したが、このモーニングセミナーは、全国719ヵ所の会場で毎週1回、早朝に開催しているセミナーで、参加者は朝型の生活習慣を身につけながら、企業を繁栄へと導く倫理経営について学ぶ。これが倫理法人会で一番有名な活動っぽい。

 

セミナーは以下の流れで進む。 

開始2分前の静寂の時間→倫理法人会の歌「夢かぎりなく」斉唱「万人幸福の栞」の輪読→会長挨拶→会員スピーチ→講師による講話→連絡事項→朝食会(有料)

 

宗教ではないんだけど、太字にした部分がやはりアヤシイ。。笑

ブラック企業は社歌を歌わせたり、社訓を唱和させることで社員を洗脳させる。

最初はバカバカしく聞いていたものでも、毎朝耳に入ってくるとこで、いつのまにか諳んじて言えるようになっているのだ。

これと同じような手口に見えてしまった。

 

そして、本題に入るが、倫理法人会に入会すると1口10,000円 (何口でも可)ごとに『職場の教養』という月刊誌を30冊受け取れる。一人で30冊持っていても仕方がないから、当然会社の社員に配って読ませるのだろう。

 

『職場の教養』?

 

なんか聞いたことあるな・・

と僕は思った。

 

あ・・!

 

若かりし頃の思い出が蘇る。

 

僕が本社で経営企画の仕事をやっていた頃、年に一回現場を知るために地方営業部に研修生として送られていた。

その年は、前泊をして、某地方の営業部の朝礼に参加した。

 

~朝礼~

◯月◯日朝礼を始めます!おはようございます!

今日は、◯◯さんが体調不良でお休みです!

それでは、お当番の方よろしくお願いします!

 

(お当番てなんやねん・・)

 

何やら、ゴソゴソと社員全員が冊子を取り出す。

「一匹狼さん、一緒に見ましょう」

営業部の新人が僕にその冊子を見せてくれる。

それは、『職場の教養』というタイトルだった。

これをお当番さんが読み始めたのだ。

 

Twitterで画像をアップされている方がいたので、引用させていただく。

 

 

まさに↑のようなことが書かれていた。

それを見て、僕には、社員を社畜化するための洗脳小冊子にしか見えなかった。

ネットを調べてみても、組織への忠誠・自己犠牲・我慢などのテーマが多いようだ。

 

さらに、朗読にとどまらず、毎日お当番さんは最後に感想を述べなければならない。

後で聞いたが、適当な感想を言うと営業部長がガチでキレてくるらしい・・。最悪である。

 

この『職場の教養』を輪読し、感想を述べる朝礼を「活力朝礼」というらしい。

勤め先の一組織長がこうした取組みを大真面目に部下に強要していたことにショックを隠せない。

僕が将来この営業部に配属されるようなことがあったら間違いなく退職するな、うん。

 

てか、そもそも朝礼なんてやっている組織自体、時代遅れもいいところだと思う。

僕の所属している営業部は営業部長が先鋭的な人なので、朝礼なし・直行直帰励行(顧客優先)という素晴らしいところなので、異動せずにしばらくお世話になりたいものだ。

 

ちなみに、職場の教養をdisるサイトなるものもあるようだ。

毎日disっているということは、毎日『職場の教養』を読んでいるということになるのが面白いが(笑)。嫌いな人も多いのだろう。

syokuba.uh-oh.jp

 

まあ、僕は一度『職場の教養』を目に通した以外、団体の会員にもなったこともなければ、セミナーに参加したこともないので、あまり否定的な言葉を言える立場ではない。

こういう風に何かを信じたり、頼りにしたりすること自体は悪くないし、僕にとってたまたまそれは読書なのかもしれない。

 

 

おしまい