一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

社内政治には中立でいること

新年度に向けて、人事異動のシーズンですね。

僕の勤める日系大企業でも来期の体制が発表されましたが、まさしく悲喜こもごもという感じで、まったく何をやっているかわからない企画系のポジションの人間がストレートで管理職になっていたり、営業実績でトップクラスの人間たちの昇進が見送りだったりして、社内政治や派閥というものが強く作用していることが改めてよくわかりました。

今回の人事異動を受け、ゴシップ大好きな人たちが、オフィスで「出世したいならやっぱり〇〇部長の派閥だなぁ」とか「お前は今後どこの派閥に入るんだ」など、仕事そっちのけで何時間も話していましたが、そんなくだらないことを話してないで、仕事のことを考えろよと心底思いましたね(笑)。

 

さて、社内政治と聞いて怖かったのが、僕が10年近く前に仕えた某役員のライン(部長以下次長職や課長職)が全員地方に島流しにあっていたことですね。このラインの人たちはふた昔の成果さえ上がればパワハラ・セクハラ・不正なんでもござれの、モラルの欠片すらないような人間ばかりで、こういう人間が偉くなっていくなんてとんでもねえ会社だなと思っていたのですが、今回の人事異動で一掃されました。僕は当時ヒラ社員だったし、意図的にこの人たちとは距離を取っていたので、自分の処遇には影響ありませんでしたが。

 

今回のケースも、問題行動の元凶はすべて一番上の役員(天皇と呼ばれていた)にあって、その人についていけば上に引き上げてもらえると思ってイエスマンで従ってきた連中が、全員芋づる式にゲームオーバーになったという事態なんですね。

このように、会社人生において、特定の人に忠誠を尽くした場合、一時的に昇進が早まる可能性が高まる代わりに、その人が会社内で終わった場合に、自分も大きな影響を受けるということは覚悟しておいた方がいいでしょう。

 

一番オーソドックスでリスクの少ない方法としては、どの派閥に対しても「中立の立場」を保つことです。 

言うは易しで、これが意外と難しく、中立の立場を誇示することで全派閥の人間から嫌われたり、会社内で存在感ゼロの存在になってしまうこともあり得ます。

 

もう一歩具体的に、嫌われたり、孤立したりせずに中立的な立場を守る方法としては、社内の人間相手に、派閥や他人の悪口・愚痴に乗らないこと、本音を絶対に言わないことです。

たとえ、どんなに信頼できる上司・同僚であっても、社内の人間を相手にこうしたことをするのは避けたほうが賢明だと思います。 なぜなら、その相手も社内政治を戦っているからです。万一、その相手がなんらかの事情で追い詰められたときには、あなたから聞いた情報を第三者に漏らしたり、あなたを悪者にしようとするかもしれません。そのとき、あなたは社内的に不利な立場に立たされないとも限りません。そのような事態を招かないためには、社内の人間とは業務に関係ある会話以外はしないに限ります。もし、その場にいない第三者の話をするなら、その人のいいところを取り上げるか、そういった雰囲気でなければそっとその場を離れてください。

ですから、悪口や愚痴は言わないに越したことはありませんが、どうしても言いたくなったら、会社と利害関係のまったくない人物を相手に本音を明かすようにしてください。高校・大学時代からの友人、配偶者、恋人でもいい。

そうすることで、社内政治に巻き込まれることなく、精神衛生的によい環境で仕事に打ち込むことができるでしょう。そういう日は気持ちよくおごってあげることを忘れずに。

 

 

おしまい