一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

営業マンとしてサボり続けるために意識すべきこと

先日、テレワーク時代に勤め人がやるべきことについて記事にした。 

alonewolf-memorandum.hatenablog.com

 

僕はルート営業の仕事をしているが、この記事に書いたような、自宅で適当に顧客の電話対応をしつつ、17時きっかりに仕事を終わらせ、スキマ時間&終業後はすべて自分のために使うことを究極のあるべき姿として描いている。

一方、さすがに昨今のコロナ騒動が収まったら、一週間まるまる在宅で仕事をするのは現実的ではないだろう。オフィスで(無駄な)会議があったり、顧客に呼ばれたりするからである。

ということで、今日は、テレワークを前提としない、ルート営業のサラリーマン(サボリーマン)として、心得ておくべきことを書いてみたいと思う。

 

原則、直行直帰する

実際にテレワークをやってみることにより、会社に行くこと自体がものすごいストレスになっていることに最近気づいた。

面倒な上司・先輩と顔を合わせないで済むのであれば、それに越したことはない。

ということで、原則、直行・直帰できる体制を整えていくことが目標となる。

これが絶対に許されない(毎朝ミーティング実施・毎晩上司と対話が必要など)ということであれば、そもそも「会社選び」というメタゲームで間違っているので、転職したほうがいいとアドバイスしたい。

そして、直行・直帰を許されるようになるためには、上司・先輩に信頼される(裏を返すと怪しまれない)ことが非常に大切である。

それでは、サボりながら上司・先輩から信頼を積み上げていく所作を以下で公開しよう。

 

最低週1日はオフィスに行く

さすがに週5日間すべて直行・直帰はやりすぎである。

最低週1日はオフィスに顔を出すべきだと思う。滞在時間が短時間であれば週2回が理想的だ。

そして、オフィスではオフィスでしかできないことをしよう。

すなわち、顧客対応ではなく、社内営業である。

上司・先輩の愚痴を聞いたり、後述のホウレンソウをやるのだ。

人間、好きな人間のやることには口を出しずらいものである。

こここで面倒なことを言われても、決して口答えをしたりしてはいけない。

この場での少しの我慢が他の大部分の時間の自由につながるのだ。

 

対面のホウレンソウを怠らない

おじさんたち(特に日系企業)が大好きなのが、このホウレンソウである。

「活動報告読んだらわかるでしょ」という正論は絶対に言ってはいけないメールも極力使わない方がいい。

極めて合理性に乏しいのだが、  おじさんたちは対面での報告が大好物である。

この時、案件の進捗はもちろん大切だが、中身のない報告でもいい。

・今日◯◯へ行く時の電車が遅延してまして、大変でしたよ・・

・あの事業所の新人にめっちゃ巨乳の美人が配属されましたよ

・部長が言ってたあの店のランチ食べてきました

など、中身はさほど重要でなく、とにかく上司とコミュニケーションを取るという行為自体が大切なのである。

 

顧客・本社とのメールでCCを活用する

上司・先輩はあなたが活動の中で何をやっているかわからないことを嫌う。

上述のホウレンソウはそれを回避するための最たるものだが、顧客や本社内勤とメールをする際には些細なことでもCCに入れることを習慣化しよう。

コンプライアンスに反するような営業活動をしていないか、顧客の要望に適切に対処しているか、トラブルは起きていないか、本社からの指示に迅速に対応しているか、と上司はいつも心配しているのである。その心配を払拭してやることができるのが、このCCである。

メールのCCに入れることで、後で軌道修正を求められることもある。これは部下であるわれわれが責任を回避するためにも重要だし、上司の立場からしたら、「部下をコントロール下に置いている」という安心感を得ることができるのだ。

 

オフィス内での顧客対応に熱意を見せる

僕のようなルート営業は既存顧客に対する営業なので、そこまで下手に出る必要は基本的にない(逆に下手に出過ぎるとナメられることもある)。だが、上司の立場から見ていて、熱意に溢れるお客さま思いの営業マンと対応のそっけない営業マンだったら、当然前者の方が見ていて安心するのだ。目の前で行われている顧客とのやり取りから、こいつは外でもしっかり対応しているんだろうな、と上司・先輩に想像させることが大切である。

 

だから、オフィスで顧客対応をする際には、

「はい、◯◯商事の一匹狼がうけたまわりますーっ!」

「いつもお世話になっておりますっ!!(おじぎ)」 

とにかく、元気に明るく対応しよう。

 

外で対応する時には、

「はい、◯◯商事一匹狼です」

「あ、はいーお世話になっておりますー(鼻くそホジホジ)」

でいい。

 

報告・提出書類は早めに

外回りメインの仕事とはいえ、営業マンにも報告や提出書類があるだろう。定例の活動報告や本社からのヒアリング事項の回答、人事的な資料作成など、それらは上司が取りまとめて報告しているので、 早く提出してあげることは高評価につながる。

営業の仕事をしていると、「外に出て客に会うのが俺らの仕事」「数字だけ出していれば文句を言われる筋合いはない」と言わんばかりに社内の締切期限を守らない輩が散見される。締切を過ぎるのは論外だが、 ギリギリでも心象は悪い。これはひとえに取りまとめが遅れたら上司が本社や上の役員から怒られるからだ。報告や提出書類を出さないのに直行・直帰を繰り返していると、上司のブラックリスト入りは間違いなく、毎晩の帰社命令が下ることになるだろう。

 

自分しか詳細を知らない取引先を作る

前項までは、外してはいけない要素を列挙したが、ここからはプラスアルファできたらいいことを書いておく。

まず、自分自身で新規開拓するor長期間担当することで、自分しか詳細を知らない取引先を作るといいだろう。その取引先との取引金額が大きければ大きいほど効果はテキメンだ。

「あの会社のことはあの人にしかわからない」 と言われる取引先が多ければ多いほど、 営業から外されにくくなる。

こうした取引先をたくさん作るのは、一朝一夕では不可能だ。少なくとも年単位の努力が必要である。新規開拓営業と違い、ルート営業は経験が長ければ長いほど、営業担当者としての価値が高まっていく性質があるのだ。

 

最低限の社内営業を疎かにしない

社内営業にフルコミットする会社人生は本当にバカげた生き方だと思うが、現実をしっかりと認識しておく必要はある。

現在、 会社の中枢のポジションに座っている部長級・課長級の社員はいわゆる「団塊ジュニア」であり、 バブル入社組というやつだ。彼らは飲み会・ゴルフ・かつては麻雀と、部下や後輩に対して家族のような付き合いを求める。

われわれからすると、飲み会では上司の武勇伝を聞かされ、ゴルフでは朝5時置きで上司を迎えに行くなど、苦痛なことこの上ない。

だが、 それをすべて不参加にしていると「あいつは実績は出しているけど、付き合いが悪い。営業に向いてないから内勤に戻そう」と言われかねず、仕事と関係ないことで嫌われてしまう。これは上司が人間である以上、ある種仕方ないことだ。

飲み会も、3回のうち2回くらいは行こう。そのうち1回くらいは二次会に行ってあげよう。ゴルフもたまには参加するといいだろう(僕はゴルフだけは絶対行かないと決意しているが)。

最低限の社内営業を続けないと、望むポジションに座り続けるのは難しくなってくるのだ。

 

まとめ:「損して得とれ」の精神を忘れずに

まったくオフィスに行かずに直行・直帰して17時に仕事を終えられたらそれは間違いなく楽である。

しかし、そうした生活は長続きはしない。

いかに実績を出していても、上司・先輩から「営業マン不適格」の烙印を押され、本社の閑職に追われることになるだろう。それが言われのないものでも、あなたを評価するのは上の人間なのだ。

だから、面倒でも、上で挙げたくらいのことは我慢してやろう。そうすることがあなたの営業マンとしての息を長くする。

「損して得とれ」の精神を忘れずに、日々の活動にあたってほしい。 

 

 

おしまい