一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

書評『あやうく一生懸命生きるところだった』

今日の書評は、某地方都市の本屋で時間を潰していた時に、平積みにされていて見つけたこちらの本。 

 

『あやうく一生懸命生きるところだった』

★★★☆☆

 

なかなかキャッチーなタイトルで、アマゾンでも500近いレビューが付いていたので、Kindle版を購入。今朝早くに目が覚めたので、午前中に一気読みした。

 

本書のメッセージは「競争社会に疲れた現代人に、自分らしく生きるきっかけを与える」といった感じで、一見ありがちなエッセイ。

著者のハ・ワン氏(韓国人)は、執筆当時40歳のニート大学受験で3浪したり、大学卒業後にも3年間やりたいこと探し(という名のほぼニート)をしたりと、なかなかのクズっぷり(笑)。その後、知人のコネで就職し、しばらく働いていたが、ある日冴えない人生にやりきれなくなり、ノープランで会社を辞める。以降、ごろごろと愚痴を言ってはビールを飲むことだけが日課になっている、というバックグラウンドの方。

 

読後の感想としては、今現在ガッツリ鬱な人とか、とにかく力を抜きたい人には救いになる本かもしれない。

 

特に、共感できた点を箇条書きにすると、

・努力は必ずしも報われない(だから精神論は無駄)
・やる気がなくても仕事はできる(だから、やる気ないなりに仕事をこなせばいい)
・賢い人生にはストップ・ロス(損切り)が大事
・ひとりの時間が大事
・他人と比べるのは愚か(たかだかドングリの背比べ)
・何事にも期待しない(そしたら、毎日がラッキーの連続)

と、まあこの手の自己肯定感上げ系の本に書かれている要素は満たされていたように思う。

 

一方、「つまらない毎日」や「歳を取ること」を無条件で受け入れようとする態度など、向上心が著者から感じられないのが残念だった。

どれだけ今恵まれない環境であっても、何も目標のない人生なんてつまんないじゃんって思う。

 

本書は、

①ありのままの自分を受け入れる

②よりよい自分を目指す

という理想的なプロセスのうち、①の段階で完全に満足してしまっている印象なんですよね。

だから、もう今どうしようもなく落ち込んでいる人は、とりあえず本書をトランキライザー精神安定剤)的に読んで安心したらいいかなーと思う。

しかし、僕のように反骨心強めの男子には物足りないかも。

まあ、本なんて自分の共感できるとこだけ都合よくエッセンスを抜き取ればいいと思いますよ。

 

にしても、この著者に限らず韓国人著者の「自分らしく生きよう」系の本が多くてびっくりであった。

日本以上に同調圧力とか出世競争、見栄の張り合いが強いのだろうか。

 

 

  

おしまい