一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

書評『30代で逆転する人、失速する人』千田琢哉

今日の書評は、先日Kindleストアで定価の半額以下になっていたので購入したこの本。

 

『30代で逆転する人、失速する人』

★★★☆☆

30代で逆転する人、失速する人

 

先日ビジネス書初心者向けの著者として紹介した千田琢哉氏の初期の一冊。

関連記事:ビジネス書初心者向けの作者4名(男性向け)

 

サラリーマンとして30代で逆転する人と失速する人の77の特徴を、それぞれ1~2ページでまとめた本となっています。

千田氏は近年はあまりサラリーマンネタを主とした本は出版されていないような印象があるが、実はこの方大手損害保険会社でサラリーマンをやっていた経験があり、本書は独立後の割と早い時期に書かれたものであるということからか、一冊丸々サラリーマン本というのがやけに新鮮に感じた次第。

ちなみに、文字数が極端に少ないので、本当に一瞬で読めます(笑)。

僕は30分以内に読んでしまいました。

 

結局、この本で言いたいことはシンプルで、冒頭の見開きにある以下の文章に端的に表されています。

 

逆転に必要なことはたった2つ。
まず、コースから放り出されること
次に、放り出されても腐らないこと。

 

このタイトルの本を手に取るという時点で、(出世)コースから放り出された人がほとんどでしょうから(僕もそう)、上手い始め方だなーと思いました。

 

あと、ワタクシがハイライトした一部はこんな感じです。

 ・パッとしない部署であればあるほど抜きん出るチャンス。
・後輩に出世レースで抜かれて落ち込んでいる人がいる。 気持ちはわからないでもないが、プロの世界では当たり前の話だ。
・反対意見はどんどん言っていい。自己主張だって遠慮せずにどんどんしたほうがいい。だが組織で生きる以上、最後は方針に従うべきだ。それが自他共に幸せになっていくための大原則だと断言していい。
・今からあなたのブランド力を高め、逆転をしたかったら、自分で「忙しい」 と言わないことだ。 「忙しい」と口にすると、より小粒に見える。
・この世で最も罪が重い嘘は、口約束を破ることだ。口約束は紙約束と違って形に残らない分、破ったときは生涯にわたって相手の脳裏に刻まれることになる。衰退していく人や組織はたいてい口約束が守れないことが多かった。
・これから先10年間、バカにされ続ける覚悟がある人は逆転できる。

 

見てのとおり、主観的な意見が目立ちます(笑)。

でも、世間の成功本にすべからく言えますが、成功法則に科学的なエビデンスなんてなかなか付けられないですから、これはこれでいいと思うんです。

科学的なエビデンスを伴った自己啓発書といえば、樺沢紫苑さんの著書くらいかと思いますが、樺沢さんは医師であるからそこに説得力を持たせることができますが、イチサラリーマン上がりが脳内物質を語り始めても胡散臭いだけですからね(笑)

まあ、いつも言ってる通り、モチベーションアップとトランキライザーとして使えるビジネス書になっていると思います。

しかし、あまりにも内容がありふれていて、尖ったものがなかったので、星3つとしました。

 

おしまい