今日ご紹介するのはこちらの本。
ガチ速決算書入門
★★★★☆
ロバートキヨサキ先生の『金持ち父さん貧乏父さん』でファイナンシャル・インテリジェンス(お金に関する知性)を形作るのは次の4つの専門知識だと言っています。
それはすなわち、
1 会計力
2 投資力
3 市場の理解力
4 法律力
の4つです。
何か自分のビジネスを持つにしろ、何かに投資して富を築くつもりであるにしろ、これら4つの知識を組み合わせた基本の土台が必要となるとされています。
僕もこの4つ能力を日々自己研鑽して高めていきたいと思っています。
この中でも会計力とは、まさしくファイナンシャル・リテラシー(お金に関する読み書き能力)であり、財務諸表を見て、書いてある数字が何を物語っているのかを読み取る能力を指します。
元々簿記などの勉強もしていたし、大学で会計を専攻していた人ほどの知識はないにしても、一般人の中では会計に関する知識はある方だとは思っています。
それでも、今の仕事では、日常的に決算書を見るような機会がほとんどなく、しばらくの間会計力を高める努力をしようと思っており、休日1日でサクッと復習できそうな書籍を探していたところ見つかったのがこの本でした。
ちなみに、この金川顕教さんという著者の紹介を簡単にすると、偏差値35の底辺校から2浪の末立命館大学に入学という苦労人。そこで満足せず、入学してすぐに公認会計士試験の勉強を始め、在学中に公認会計士試験に合格。大学卒業後は、監査法人のトーマツに就職され、2013年に独立し、現在は会社7社のオーナー業の傍ら、起業家育成プロデュース、出版プロデュース、執筆活動等を営み、毎年1億円以上の収入を得ているという感じです。まあ、普通にすごい人ですよね。
しかし、ネットで検索すると、高額の塾やセミナーを主催されるなどやや拝金的・宗教的なところがあり、しかも塾生に書籍のレビューを書かせるなどといった黒い噂もあります。たしかに明らかにレビューの分布が5に偏りすぎてるのが笑えるのですが、もともとアマゾンのレビューなんて話3割くらいに読んだほうがよく、それを割り引いてもわかりやすい本だったと思います。
また、以前金川さんの『ひとりでも、君は生きていける。』という本は、会社で干されている時に読んでとても勇気づけられた思い出があります。
さて、前置きが長くなりましたが、本書はその名のとおり決算書の入門本で、損益計算書(P/L)・貸借対照表(B/S)・キャッシュフロー計算書(C/F)の基礎知識を80分間で身につけようという趣旨のものです。
あ、僕は80分では読めませんでした。3時間くらいかかりましたかね(笑)。
基礎の基礎に徹していてサクサク読めるのと、図表が多く大変わかりやすかったです。
個人的には、それぞれ各章の後半に「こういう特徴があったらこの会社は安全(危ない)」という具体例が豊富だったので、それが非常に実践的で、今後決算書を読む際の参考になりました。
読了後に早速興味がある何社かの決算書を読んでみましたが、概ね(7~8割)書いてあることは理解できるようになりましたね。
多分この1冊だけでは全然知識として足りないんでしょうけど、これから自分のビジネスを作る人は帳簿をつける必要があるし、サラリーマンの人でも自分の会社の決算書くらい読んでおいた方がいいと思うので、まず最初の1冊として手に取る本としてオススメです。
あと、ある著者の信者になっても、高額の情報商材には手を出さず、書籍を全部購入するくらいにとどめておいた方がいいと思います。本であればいくら購入しても傷は浅いですから(笑)。
おしまい