一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

10代は地獄、20代は運命に抗う、30代で至った安定の境地

最近外見的・肉体的な老いが進んでいて、その点では非常に悲しく感じることがあるが、内面的・精神的な側面に目を向けてみると、年々豊かになっている実感がある。

10代は「地獄」だった。日々勉強に追われ、部活では大きな挫折を味わい、恋愛では好きな女の言動ひとつで一喜一憂し、他人と自分を比べては落ち込み、ということでほぼ「うつ病」状態だったと思う(笑)。人生=辛いがデフォルトになっていたので、もはやそれが当たり前で、そういう前提で生きていた気がする。

20代は、なぜ自分はもっといい大学に入れなかったのか、なぜ自分はもっと年収の得られる会社に就職できなかったのか、なぜ自分は女にモテないのかということに悩み、「もっと自分はできるんだ」と必死にもがいた時期だった。「運命に抗っていた」と言ってもいいかもしれない。読書・勉強の意義を再認識し、女修行に明け暮れた10年間であった。

 

30代になると、自分のレベルや限界がわかり、ある種の諦めとともに心の平穏が訪れた。

思うに、

・経済的な安定
同調圧力からの解放
・充分な情報の保持

以上の3要素が、心の安定の礎となっているように思う。

これは親の庇護下にあり、学校という狭い村に閉じ込められ、試験のための偏った勉強しかしていない10代の若造にはどうやっても無理な話なので、大人になっていく過程の努力が実ったのだと思う。

ある程度偏差値の高い大学に入り、その結果ある程度処遇の良い会社に就職することで経済的な安定を得る。経済的に安定していれば、誰かに頼ったり迎合したりする必要もないので、同調圧力から解放され精神的に自由になる。しかし、同調圧力からの解放=一人であらゆる決断をしていかないといけないので、読書や勉強により質・量とも充分な情報収集を続けていかないと失敗する。

逆にいくつになってもこうした条件を満たすことができないと不安なまま生きていくことになっていただろう。

一概に歳を取るということが悪ではないと気づいたので、引き続き心身とも健康に歳を重ねていけたら良いなと思う。普段の努力を続けないとすぐに転落してしまうはずなので、緊張感を持って今後も生きていきたい。

 

おしまい