一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

『独学大全』書籍版購入。

以前DMMブックスのセールの際に購入していた読書猿氏の『独学大全』。

この本、大型書店に行くとどこの店でも平積みされている大ベストセラーになっている。初版9000部だったものが24万部売れているのだとか。すごい。

購入後は積読状態で放置していたのだが、年末年始に電子版を流し読みしてみたところ、めちゃくちゃためになりそうなので、改めて紙の本でも購入。

電子版でスキマ時間で通読を図りつつ、紙の本でパラパラと拾い読みするのが、好きな本に対する私の接し方。

そもそも「独学愛好者」を自称するなら読んでおかないといけない本だろう。

 

独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

 

本書は、本文のページ数が約750ページの超極厚本で、次のような3+1部構成となっている。

第1部は、独学者のwhy to learn(なぜ学ぶべきか)について。第2部は、独学者のwhat to learn(何を学ぶべきか)について。第3部は、独学者のhow to learn(どのように学ぶべきか)について。そして、第4部は、第1部~第3部で紹介した各技法を、実際の独学の場面でどう組み合わせて使っていくかのケーススタディである。

第1部~第3部では、55もの技法が紹介されているが、自身に合うもの・合わないものがあると思うので、著者のブログでも言及されているとおり「辞書」的に使うのが適切だと思われる。ページ数に圧倒されて挫折してはもったいない。

 

この本は事典です。必要な時に必要な部分を開いて役立たせるのが本来の使い方です。全部を読む必要はないです。
そのために、この本でも必要な部分を探しやすいように、いろんな工夫や仕掛けを用意しています。
辞典や事典を買うのに「私には読破できそうもない」とあきらめる人はいません。いたとしても、それは辞典の使い方を知らない人だと思います。

辞典や事典には、自分が当面必要としない項目や、知ろうとも思わない項目がたくさんあるものです(でなければ、その辞書は役に立たないでしょう)。

readingmonkey.blog.fc2.com

 

技法については以下のブログにまとまっていてわかりやすい。著作権的に大丈夫か? と感じるほど詳しく書いてある(笑)

dollyblog.org

 

「技法」と字面だけ捉えてしまうと、巷に溢れるハウツー本のような響きがあるが、そこにはWhy to learn(なぜ学ぶべきか)とHow to learn(どのように学ぶべきか)についての記述がほとんどないものが多い。

本書は勉強(独学)の本質をしっかり深掘りしていて、独学を始め・続けるためには「志」が大切で、著者曰く「学ぶことは長期にわたる大事業であり、それゆえ、古人の多くは志を立ててきた」。その志を確認することを最初の技法(技法1:学びの動機付けマップ)として持ってきているあたりが、超本格派の勉強本と言っていいと思う。

 

最後に、本書の冒頭に独学の素晴らしい点を見事に言い表している一節があったので、引用しておこう。僕が独学の好きな点は時間と場所の拘束を受けない自由さだ。これからもがんばって独学を続けていきたい。

自分でいつでも始められて、いつでもやめることができるからこそ独学だろう。この自由さと、中途で挫折することは表裏一体だ。独学はいつだってどこにいたって始められる。何度あきらめても、また戻ってくればいいだけの話だ。(無知くんと親父さんの対話0)

 

独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法

 

おしまい