一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

熱力の絶対値(誰に何言われてもどうでもいい境地)

最近、熱力の絶対値が限りなくゼロに近づいている・・

街にいる子供たちをよく見ているとわかるが、彼らは喜び・悲しみ・怒りを大変激しく表現する。熱量の絶対値が大きいのである。

自分もかつてはそうだったのだろうが、歳を取るにつれ、感情を良くも悪くも揺さぶられるということがほとんどなくなった。よくいえば精神的安定である。

このように感情がなくなるのは「うつ」のサインでもあるらしいが、私個人はその心配には及ばないと思っている。抑うつというよりは、どちらかというと自分の興味のない人・モノ・コトに対する「完全なる絶対的無関心」とでも言おうか。村上春樹風に言うと社会に対する「デタッチメント」がこの歳になって猛威を奮って来たとも表現できる。

 

こう文字にだけしてみると、感情表現の乏しい冷たい奴という印象を与えるかもしれない。だが、不思議なことに、このような対応をしていると、意外と他人から好かれたりする。

誰も真剣に相手にしていないのでいらぬ煽りにも怒らなくなり、何事にも期待していないので不平不満を言わなくなり、他人に興味がないので何を耳にしても秘密を守る口の固い人間に見られ、全ての意見を肯定し許すので優しく寛大な男に見られる。他人って本当に見る目がないんだ。

まあ、たしかにすぐに議論したがる好戦的な人、いつも「あなたのため」とか言って文句ばかり言ってるくる人、他人のプライベートに興味津津で口が軽い人、いちいちアドバイスをしようとしてくる人に比べれば、はるかに人畜無害に見えよう。悪くない隣人である。

 

まあ、こういう生き方は、何より無駄なエネルギーを使わないので疲れない。

他人の前では熱量の絶対値を限りになくゼロに近づけて消費カロリーを抑え、勉強・読書のような知的な活動や、ジムや筋トレなどのような肉体的活動など、自分のための時間のために気力・体力を温存しておこう。誰に何を言われても、気にしない、気にしない。

 

おしまい