一匹狼の回顧録

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書評『脳が良くなる耳勉強法』上田渉

今日はKindleのセールで購入した本を紹介。

 

脳が良くなる耳勉強法

★★★☆☆

脳が良くなる耳勉強法  聴覚マネジメントで人生が変わる

 

本書はズバリ「オーディオブック入門書」である。終始オーディオブックの魅力について書かれていた。オーディオブックの効果的な使い方やテクニック、おすすめの作品などが説明されているが、元々オーディオブックを使っている人にとっては特段目新しい記載はないかもしれない。

著者はオーディオブック配信サービスのaudiobook.jpを運営するオトバンク代表の上田渉氏。上田氏は偏差値30から耳を活用して東大受験に成功した自身の経験をヒントに同社を創業、現在日本最大のオーディオブック事業者となっている。

 

内容としては、オーディオブックを活用するメリットや使い方などに加え、オーディオブックを活用する著名人の紹介やオーディオブックの始め方などについて述べられている。出てくる著名人が勝間和代神田昌典氏など、ひと昔前に自己啓発本界隈でならした人々で懐かしい(笑)。また、時代的にスマホ黎明期と重なっているため、iPodなどのMP3プレーヤーの活用やCDの利用などについても言及があるが、このあたりはスマホが飛躍的に便利になった今、読み飛ばしてしまっていいかもしれない。

 

個人的に参考になったのは、本書で紹介されている7種類の「聴き方」である。基本的な「ながら聴き」に加え、「目を閉じて集中して聴く」「先にオーディオブックを聴き、後で本を読む」など、さらに「(別の)本を読みながらオーディオブックを聴く」という斜め上を行く楽しみ方まで掲載されている。

個人的には、オーディオブックだけでは細かいところまで頭に入らないので、後でKindleか紙の本で読み直す「先にオーディオブックを聴き、後で本を読む」がベストな活用法だと思っている。オーディオブックを聴いて内容がざっくり頭に入った状態になっているので、かなり早いスピードで読める。

あと、「何度も聴く」ことの重要性にも言及されている。本は何度も読むことのハードルが高いが、オーディオブックは移動中や作業をしながら受動的に聴くことができるので、何度も何度も繰り返し聴くことがそれほど辛くないのだ。

 

少し前の本ではあるが、これからオーディオブックを始めようか迷っている人には特にオススメの一冊と言えよう。

 

おしまい