一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

書評『理解しやすい政治・経済』松本保美

私は仕事で出張の機会がけっこうあって、家にいないことも多い。

だが、家におらずとも、毎朝・毎晩新聞やニュースはチェックする必要がある。世の中では刻一刻と新しい出来事が起きていて、一日でもサボってしまうとキャッチアップするのが難しくなる。

 

日々目を通す新聞やニュースの記事でわからない語句があれば、その都度調べることが大切だ。調べて、理解して、基礎知識として積み上げていかないといつまで経っても物事の本質を理解することができないからだ。

ベースとなる知識がなければ、私の行っているジムで知識人ぶっている男のように、「松本人志のニュース解説の視点が一番秀逸!」とか大声で恥ずかしいことを言うような人物になりかねない(本当に彼は10年に1回見るか見ないかレベルの恥ずかしい男だと思う)。聞かされる周りも大層迷惑している。

 

検索のツールであるが、ネットはいつでもどこでも調べられる迅速性という点では大変優秀であるが、情報の網羅性・正確性は書籍(大学受験参考書)に軍配が上がる。

受験参考書マニアの私は、収納ボックスまるまる2つ分社会科・現代文・英語などの参考書で一杯で、わからないことがあれば可能な限り手間を惜しまずに各教科の参考書に当たるようにしている。

 

だが、出張の時に数十冊ある一匹狼文庫を全て持ち歩くことはもちろん不可能だ。

だからこの一冊だけ出張用の宿泊カバンにぶち込んでいる。

理解しやすい政治・経済

この本の特徴を挙げると、

ブックオフで安く売っている
・薄くて持ち運びやすい
・必要十分な情報が載っている
・あの佐藤優さんのお墨付きという点が挙げられる。

 

新品は2000円以上(税込2090円)するのだが、大学受験界隈でもメジャーな参考書なのか、ブックオフに行くと美品が500〜700円くらいで購入可能(なお型落ちは220円で買える)。出張用カバンに入れていると押し潰されたり汚れたりするリスクが高いが、この値段ならまた買えばいいかと割り切ることができる。

また、他の政治・経済の参考書に比べて圧倒的に薄いのも特徴で、持ち運びがしやすいというのも大きい。

それでいて必要十分な情報が網羅されているというから、一冊だけ肌身離さずに持ち歩くとなれば、この『理解しやすい政治・経済』に落ち着くのである。

 

さらに、本書は作家の佐藤優氏が、帯に

「学術的に難しい内容を、レベルを落とさず、わかりやすく解説している『最高の学習参考書』だ!」

と推薦文を書いている。

また、著書の『読書の技法』においても、仕事場の本棚に置いて頻繁に参照している旨が記載されている。そんな教養人お墨付きの本なのである。

読書の技法

 

昨今多数世に出ているどこの馬の骨が書いたかわからないビジネス書で政治・経済を勉強するより、圧倒的に安価で正確な知識に触れることができるので、新聞・ニュースを見る時に横に置いておきたい本として是非この一冊をオススメしたい。

 

おしまい