ビジネス書の要約シリーズ。
著者
明治9年生まれ、26歳の時、軍事探偵として満州へ、日露戦争でめざましい活躍をする。終戦後、当時、死病と怖れられた肺結核にかかり、かつて勇ましかった頃の心と体を取りもどすために欧米、インドを放浪。その帰路、ヨガの大聖者に出会い、インドで3年間の修行のすえ、病を克服し運命を切り拓く。
帰国後、東京実業貯蔵銀行頭取をはじめ、大日本製粉(現・日清製粉)重役となるも、大正8年、一切の地位をなげうち、辻説法(道ばたに立ち、通行人を相手に説法すること)に転じる。
その波乱の半生から得た「人生成功の哲学」は、触れるものをたちまち魅了し、皇族、政財界の重鎮をはじめ各界の頂点を極めた幾多の人々が「生涯の師」として心服した。昭和43年没後も、天風門人となる者が後を絶たない。
要約
著者の講演内容を口述筆記した本。
天風信奉者は著名人が多く、原敬元首相・東郷平八郎元帥などの歴史上の人物から、稲盛和夫・松下幸之助の名経営者、松岡修造などのスポーツ選手など多岐に渡り、ポッと出てきた一発屋の自己啓発書作者とは重厚感が違う印象。
日本版『思考は現実化する』とも言える内容であり、 人生成功の秘訣を54項目に渡って掲載されている。
抽象的な表現で書かれている内容も多く、行間を読む努力が求められる。
ポイント
本書で掲載されている内容を一部挙げる。
・出世成功する人は、誰からも好かれる人である
・何をする場合でも、現在恵まれていることに感謝する
・寝床では、考えれば考えるほど嬉しくなること、思えば思うほど楽しくなることだけを考える
・出世する人、成功する人は、その心の内容が極めて積極的である
・人生は、何をおいても、体力、胆力、判断力、断行力、精力、能力の六つの力をつくらなければいけない
・良い時に感謝しないと、悪い時にはもっと悪くなる
ビジネス書は、全文を一度読むより、たった一つのポイントでも毎日読み返して自分の血肉にすることが大事。響いた点があればあなたの読書メモにも蓄積を。
おしまい