成功本まとめシリーズ。
著者
小堺 桂悦郎
資金繰りコンサルタント。バブル景気といわれた1980年代後半から金融機関の融資係として活躍。1989年、日経平均株価が最高値とつけた日を最後に税理士事務所に転職。バブル崩壊後の90年代である税理士事務所在職中の大半を、顧問先の銀行対策を含めた資金繰り重視のコンサルティング業務を専任。2001年 コンサルタントとして独立。2006年発売の『なぜ社長のベンツは4ドアなのか?』はシリ-ズ70万部を突破する大ベストセラーになった。
要約
本書のサブタイトルは「誰も教えてくれなかった! 裏会計学」である。そして、著者によると、この“裏会計学”とは「本当に現場で使える会計のカラクリ」だという。
巷に出回っているほとんどの会計本で学べるのは「大企業の会計学」=「会計の教科書」に載っている会計だが、本書は経営の現場で使える会計上のテクニックが余すところなく掲載されている。
たとえば、書名にもなっている「なぜ、社長のベンツは、中古の四ドアなのか?」 に加え、
「なぜ、年商の四倍の借金のある旅館が潰れないのか?」
「なぜ、イケイケの会社が倒産してしまうのか?」
「なぜ、借金社長は税金を払いたがるのか?」
「なぜ、ラブホテル経営者は税金を払わないのか?」
「なぜ、社長は生命保険が好きなのか?」
「なぜ、社長は失敗しても投資し続けるのか?」
「なぜ、社長は借金してまで会社を大きくしたがるのか?」
など、普通で考えれば首をかしげたくなるエピソードについて、「会計のカラクリ」を教えてくれる。
ポイント
・車は「中古」で「4ドア」がいい理由
これは割と有名な話であるが、車を経費で落とすにあたり、中古の方が「減価償却」や「耐用年数」といった理由で会計上有利になる。また、スポーツタイプの2ドアだと、税務署の判断で経費と認められない場合があるので、4ドアがいいというカラクリ。
・売上を抜く経営者
シンプルな儲けの方法が「売上を抜く」こと。これは文字通り、たとえば今日10万あった売上を1万抜いて帳簿上は9万にするというもの。抜いたその1万はどこにいくかというと、経営者のサイフにいくのだという。それを365日やったら365万円、そこから原価計算などしてどれくらいメリットがあるのだとか考えるらしい。
読んでいてわかるとおり、これは完全に「脱税」ですね。会計時に金額がボールペンで書かれた紙切れを渡してくるだけの未だキャッシュオンリーの店なんてまさにこれやってんじゃないかと私は思っている。
・生命保険と節税
流石に脱税はダメということでオススメされているのが、生命保険の活用である。
これはよく新聞・ニュースでも取り上げられているが、脱税ではなく「節税」である。
利益が出ている時に定期保険に入ることで納税を回避し、赤字の時に解約して解約返戻金を受け取ることでその年の利益にも計上されないという仕組み。
2つめの脱税の話とか現役のコンサルタントが書いたらアウトやろというような生々しい話が多く、単純に読み物として面白いし、名もない中小企業のオヤジ(社長)が一番日本で金を持っているとはよく言われることであるが、その裏側の一部がわかる本である。
ビジネス書は、全文を一度読むより、たった一つのポイントでも毎日読み返して自分の血肉にすることが大事。響いた点があればあなたの読書メモにも蓄積を。
おしまい
