一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

【成功へのメモ】『レバレッジ・シンキング』

成功本まとめシリーズ。

レバレッジ・シンキング

レバレッジ・シンキング

著者

本田直之
レバレッジコンサルティング株式会社 代表取締役社長兼CEO。シティバンクなどの外資系企業を経て、バックスグループの経営に参画し、常務取締役としてJASDAQ上場に導く。現在は、日米のベンチャー企業への投資育成事業を行う。

要約

一生懸命に働いているのに成果が上がらない人がいる一方、時間的にも精神的にも余裕を持ちながら、大きな成果を上げて高い収入を得ている人たちもいる。その理由は何か。

その違いの原因は、すべて「考え方」にある。本書で提唱されるレバレッジ・シンキングという考え方は、「労力」「時間」「知識」「人脈」という4分野に自己投資し、パーソナルキャピタル(自分資産)を構築し、レバレッジ(てこの原理)をかけて、不労所得的に成果を上げていくというもの。

従来の考え方は、「労力・時間1に対して成果が1上がる」というものがベースにあり、成果を上げようと思うと莫大な時間・労力が必要になり、仕事に追われるハードワーカーという人生になってしまう。しかし、レバレッジ・シンキングでは、「労力・時間1に対して成果は無限大」にまで高めることが可能になる。

本書は著者の『レバレッジ・リーディング』『レバレッジ時間術』などのノウハウの上位概念に位置するものであり、シリーズ入門書としてオススメである。

ポイント

・トレーニング不足のビジネスパーソン

30~50歳代のビジネスパーソンが、一日のうちに「学習・研究」「スポーツ」「交際・つきあい」に費やす時間は40分足らず。学習・研究だけに注目すると、わずか10分程度という数字になっている。

学習・研究はビジネスパーソンにとってのトレーニングといえる。プロスポーツ選手の場合、トレーニングと試合に費やす時間の割合は「4対1」程度といわれている。ところが、ビジネスパーソンは、「学習・研究」の時間が1日10分であるにもかかわらず、毎日10時間程度は仕事をしているので、学習・研究(トレーニング)と仕事(試合)に費やす時間の割合は、「1対60」程度になる。これは、明らかに練習が足りない状況で試合に臨んでいることになる。

この状況では、労働生産性を高めていくのは難しいが、逆にいえば、多くのビジネスパーソンが練習不足なので、少しでも練習すれば頭一つどころか、かなり抜け出すことが可能になる。

 

レバレッジ・シンキングには再現性あり

レバレッジ・シンキングは「スポーツ(トレーニング・目標設定等)」「経営(戦略・数値化等)」「投資(レバレッジ不労所得等)」「脳科学(睡眠・記憶等)」という、自己投資の四分野における成果を上げるための基本理論を応用してつくってきたものである。スポーツで成功するノウハウ、経営で成功するノウハウ、投資で成功するノウハウ、脳科学的に良いと証明されたノウハウを、個人が仕事のパフォーマンスを上げ、少ない労力で大きな成果を出せるように応用している。科学的にうまくいくと証明された方法をベースに構築されているので、「願えば夢はかなう」といった漠然としたものではなく、再現性があるという特徴がある。


・アクティブに行動せよ

レバレッジ・シンキングにおいて重要な要素は、「自分で行動する=アクティブ(能動的)」であるということ。何をやるにしても、アクティブに行うか、他にコントロールされる=「パッシブ(受動的)」に行うかで、結果は大きく異なる。

たとえば読書にしても、アクティブ・リーディングかパッシブ・リーディングかで成果は変わる。アクティブ・リーディングの場合、目的意識を持ち、本から得た知識を活かそうとするので、成果に結びつきやすいが、パッシブ・リーディングは漠然と読んでいるだけになる。

また、スケジューリングにもアクティブとパッシブがある。パッシブ・スケジューリングとは、割り振られた仕事や思いついた仕事、相手に合わせてスケジュールを埋めていく方法。アポイントメントやミーティングをこなしているだけで、仕事に動かされている状態。一方のアクティブ・スケジューリングは、主体的に仕事を管理し、効率良く時間を使う。

 

ビジネス書は、全文を一度読むより、たった一つのポイントでも毎日読み返して自分の血肉にすることが大事。響いた点があればあなたの読書メモにも蓄積を。

 

おしまい