一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

フロー状態を再現したい

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昨日、茂木健一郎氏の『脳を活かす勉強法』を紹介したが、同書をもう少し深掘りしてみたい。

 

同書の中で、集中力を養う勉強法として「『鶴の恩返し』勉強法」なるものが出てくる。

少し長いが、同書から該当部分を引用してみる。

自分を助けてくれた人のために、鶴が全身全霊をかけてすばらしい反物を仕上げるシーン「決して私が織っているところを見ないでください」という、あれです。
その鶴のように勉強するのです。
ありとあらゆる手をつくします。
目で読みながら、手で書きながら、声に出しながら、まさに全身を使って覚えていくのです。
その様子は、ちょっと人には見せられません。
「鶴の恩返し」のように、見られると困るのです。
他人の目を気にする余裕などなく、とにかく目の前の勉強にのみ集中している状態、自分を助けてくれた人のために、鶴が全身全霊をかけてすばらしい反物を仕上げるシーン、「決して私が織っているところを見ないでください」という、あれです。

これはいわゆる「フロー状態」である。

世の中のものを全部遮断して、時間制限をかけながら、できるだけ多くの分量をこなすことで、この状態になれるのだという。

 

記憶する限り、私は人生で一度だけ、間違いなく「フロー状態」に入っている時があった。

それは、大学の第二外国語の試験の直前のことであった。

第二外国語に興味を持てず、試験当日まで何もやっていなかった私は、テキスト50ページほどと友人からコピーさせてもらったノートを2時間で読み込んで、問題演習もやらないといけなかった。

 

大学の図書館に駆け込んで、まさに「没入」して知識を詰め込んでいった。なんだかフワフワして不思議な気持ちだった覚えがある。

2時間後、なんとか試験問題と向き合えるレベルまで到達することができ、試験も乗り切った記憶だ。

 

試験後の帰り道、クラスメイトに声をかけられ、

「オイ、お前頭おかしくなったのか?」

と聞かれる。

理由を聞くと、前述に図書館にいた時に、鬼の形相でテキストを指で追いながら、周りに聞こえるような声でブツブツと発音をしていたらしい。

こんな姿を知人に見られてしまい、まさに鶴の恩返しの鶴状態だったのだが、「他人の目を気にする余裕などなく、とにかく目の前の勉強にのみ集中している状態」だったのである。

確かにそのフロー状態はすごい気持ちよかったが、その後20年なかなか再現できていない。

 

繰り返しになるが、世の中のものを全部遮断して、時間制限をかけながら、できるだけ多くの分量をこなす。

①速さ×②分量×③没入感

これが集中力を磨くコツということなので、フロー状態を日常的に再現できるよう、まずは何事も時間制限をしていくということを意識してみようと思っている。

 

おしまい