一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

オフィスではオフィスでしかできないことをやるべき、という話

f:id:alonewolf_memorandum:20250315181352p:image

2025年になって、世界はまた少し様変わりしつつある。特に働き方に関しては、コロナ禍以降の「テレワーク万歳」ムードから一転し、アメリカの大手IT企業や一部の日本企業では「出社回帰」の流れが加速している。GoogleAppleAmazonなどの巨大企業が「週3はオフィス勤務を義務付ける」といった方針を打ち出し、それに追随するように国内でも「やっぱりオフィスに戻ろう」という会社が増え始めた。

そんな時代の空気を感じながら、私は転職して1年半が経った。この期間、結果を出すことに集中し、やれることはやってきた自負がある。そのおかげか、周囲からの評価も得て、ある程度自由に振る舞える余裕ができた。だからこそ、今、あらためて「オフィスで働く意味」を自分なりに再定義している。

 

オフィスは「対面」という武器を使い切る場所

私の結論はシンプルだ。オフィスでは、オフィスでしかできないことだけをやる。これに尽きる。

例えば、ミーティング。対面で行うミーティングは、オンライン会議よりも「温度感」の把握や「間」の取りやすさが格段に違う。プロジェクトのキックオフや、議論が白熱しそうな場合は、対面での会話が圧倒的に効率が良い。「この資料どうなってる?」「じゃあ、こうしようか」と、ホワイトボードに手を走らせながら決めていくスピード感。こればかりは、ZoomやTeamsでは再現しづらい。

 

それから、同僚との何気ない会話。特に部署をまたぐ情報共有は、オフィスの方が断然やりやすい。オンラインだと、「わざわざ連絡するほどでもないけど、実は重要な情報」が抜け落ちがちだ。しかしオフィスでは、ちょっとした立ち話からプロジェクトの方向性が変わるようなヒントを拾えることがある。

 

こうした「偶然の情報」や「間の取り方」は、オフィスでしか手に入らない。だから、私は出社したら、ミーティングとコミュニケーションに時間を使うようにしている。資料作成やメール返信のような、一人で完結する作業は極力やらない。やるべきことは、あらかじめリストアップしてスケジュール入力しておき、「誰と何を話すか」だけを意識する。これを徹底するようになった。

 

テレワークとオフィス、それぞれのメリット・デメリット

ここで、あらためて「出社」と「テレワーク」のメリット・デメリットを整理しておきたい。

 

テレワークのメリット

• 通勤時間がゼロになる。朝晩の時間が自由に使える。
• 自宅という閉じられた環境で集中できる。一人で黙々と作業するには最適だ。
• 無駄な会話や突発的な呼び出しが少なく、自分のペースで仕事ができる。

 

テレワークのデメリット

• 雑談や偶然の出会いがなく、情報が不足しがち。
• チームメンバーの温度感や感情を把握しづらく、意思疎通にズレが生まれやすい。
• オンライン会議が増えすぎて、逆に疲れることもある。

 

オフィス勤務のメリット

• 対面ならではのコミュニケーションが取れる。話が早い。
• 会社全体の雰囲気を肌で感じることができ、方向性を掴みやすい。
• チームワークの醸成や、信頼関係の構築がしやすい。

 

オフィス勤務のデメリット

• 通勤がストレスになる。往復2時間は軽く消える。
• なんとなくダラダラ残業してしまいがち。雑談や飲み会に付き合わされ、自分の時間が削られる。
• 一人で集中したいときも、話しかけられてペースを乱される。

 

これらを踏まえれば、オフィスは「コミュニケーションを最大化する場所」として割り切るべきだと私は考えている。

 

退社は19時前、自宅作業は21時半まで

実際の最近の私の働き方はこうだ。

午前中からミーティングを詰め込む。午後も、他部署との調整や、プロジェクトのキーマンと直接話す時間に使う。そして、19時前にはきっぱり退社する。これは意識して徹底している。

オフィスに残れば、無駄な雑談や、飲みに誘われるリスクが高まる。「あいつ、まだいるな」と思われたら最後、「ちょっと一杯どう?」となりがちだ。別に飲み会が悪いとは言わないが、私は自分の時間を削られることの方が、よほどダメージが大きいと感じるタイプだ。

だから、早めに帰宅する。そして、家で21時半まで、一人でできる作業に集中する。自宅なら、静かで集中しやすい環境を作れるし、疲れたらすぐにリラックスモードに切り替えられる。資料作成や、レポートのまとめ、メールの返信といった作業はこの時間帯にやる。オフィスでやるよりも、圧倒的に効率がいい。

 

自分の「時間」と「場所」を意識して働く

転職して1年半が経った今だからこそ思う。働く上で大切なのは、「時間」と「場所」をどう使い分けるかだ。結果を出すためには、ダラダラ働かず、最短距離で価値を生み出すことを意識するしかない。オフィスにいる時間は「対面コミュニケーションに全振り」。それ以外は、極力テレワークに寄せる。そして、早めに仕事を切り上げて、自分の時間を持つ。

もし、今の働き方に悩んでいる人がいるなら、一度「オフィスではオフィスでしかできないことだけをやる」という発想を試してみてほしい。無駄な残業や飲み会を減らせば、もっと自由な時間が手に入るはずだ。

2025年の今だからこそ、効率よく生きるための働き方を、あらためて見直すべきだと私は思うのである。

 

おしまい