一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

コンサル転職について考える

先日、楽天マガジンで東洋経済のバックナンバー(2025年3月22日号)を読んだ。特集のタイトルは「進撃のアクセンチュア」。コンサルティング業界の現状をまとめた記事である。

週刊東洋経済 2025/3/22号(進撃のアクセンチュア)

何回かブログでも書いているが、私はこれまで、次のキャリアとしてコンサル業界を視野に入れていた。しかし、その記事を読んで、これまで抱いていたイメージと実際の年収とのギャップに驚かされた。

 

コンサル業界の給与の現実

記事によると、アビームコンサルティングの平均年収は815万円、アクセンチュアでも866万円だった。

正直に言えば、この数字は思っていたよりかなり低かった。

私は今の会社でそれ以上の収入を得ており、転職しても必ずしも年収アップにはつながらないことがわかったのである。

もちろん、戦略コンサルティングファームの給与はもっと高い。しかし、年齢や今の専門領域、そして悲しいかな私の頭脳レベルを考えれば、自分がそこに入れる現実性は低い。

そうなると選択肢は総合コンサルや特化型ファームだが、収入面でのメリットは限定的である。

 

転職動機の再整理

そもそも私がコンサル業界に魅力を感じていたのは、必ずしも給与のためではなかった。

興味の中心は、コンサルで使われる論理的思考やフレームワークを自分の武器にしたい、という点にある。

MECE、ロジックツリー、ピラミッドストラクチャーといった型を身につければ、仕事の進め方や考え方は大きく変わる。つまり私にとって「コンサル」という職場そのものが目的ではなく、「コンサル的な思考を習得すること」が本当の目的だったのである。

 

現職で身につける選択肢

そう考えると、転職しなくても現職でコンサル的思考を磨く道は十分にある。たとえば、日常の会議で論点をMECEで整理したり、提案書をピラミッドストラクチャーで組み立てたりすることはすぐに実践できる。案件の進め方も仮説思考を意識すれば、より筋道の通った形になる。

また、ケース面接の参考書やコンサルの思考法を解説した書籍を「演習」として使えば、トレーニング環境は自分で作れる。現職での実務に応用すれば、むしろ「給料を維持しながら思考を磨く」という効率的な道になる。

 

まとめ

今回の記事を読んで、私は一度立ち止まることができた。無理にコンサルに転職して年収を下げる必要はない。大切なのは肩書きではなく、思考の武器を自分のものにすることだ。

現職でコンサル的なフレームワークを使いこなし、成果を出していくことこそが、今の自分にとって最も合理的な選択である。

転職はその先に必要性が出てきたときに考えればよい。まずは足元で、論理的思考を磨き続けたい。

 

おしまい