
転職して3年目。
仕事にも慣れ、社内の人間関係も安定してきた。
この時期になると、当然だが「もう新人ではない」という自覚と同時に、「ここからどう行動するか」の戦略を立てないといけない。
そこで、向こう1年の自分の中での基準を作った。
それが、「この瞬間が全て」「これは出世に関係あるか」「今期が最後」という3つの行動指針である。
①この瞬間が全て──瞬間集中で印象を決める
以前、ブログでも紹介したが、茂木健一郎が提唱する「瞬間集中」という概念がある。
「瞬間集中」とは、〈1秒単位でやるべきことに集中する〉というもの。 つまり、時間を1秒もムダにしない集中法である。これは仕事にもそのまま通じる。
会議、報告、雑談、メール、どんな場面でも、常に「今」にフォーカスするのだ。年次評価は年に一度だが、「この会話、このメール、この発言が勝負」と思うようにする。それだけで、日々の小さな仕事に緊張感が生まれる。
②これは自分の出世に関係あるか──ノイズを切る
3年目になると、仕事の幅も広がり、無駄に知識が増える分、雑務も増えがちだ。
周囲からの相談、上司から依頼されるデータ分析、情報共有のための会議など、気を抜くと一日が何も生まない「作業」で埋まってしまう。
そこで自分に問うようにしている。
「これは、自分の出世に関係あるか?」
この問いは、時間の使い方を劇的に変える。
出世と聞くといやらしく聞こえるかもしれないが、要は自分のキャリア向上に直結するものを選別するということ。
数字に貢献する仕事か、信頼を得られる行動か、スキルを磨ける場か。
どれにも当てはまらないなら、思い切ってやらない。
その分、集中すべき場所にリソースを投じる。
逆に、小さなことでも自らのバリューに繋がるものなら丁寧にやる。
無意味な雑務を切り、意味ある努力を残す。
この選別こそ、3年目以降の成長速度を決めると考えている。
③今期が最後──1年契約メンタルで全力を尽くす
「今年が終わって評価に納得できなければ辞めてもいい」
そう割り切って考えると、不思議なほど愚痴が減る。仕事ができない同僚が昇進しているのを見ても、さほど気にならなくなる。
スポーツ選手が1年契約で戦うように、ビジネスパーソンも短期決戦のつもりで働くと、すべてがシンプルになる。
1年で結果を出して、気に入らなければ移籍すればいい。
転職が一般化した今、この考え方は非常に現実的だ。
永続的に今の会社に残り続けることを前提にすると、人は守りに入る。
だが「今期が最後」と思えば、余計なプライドも恐れも消える。
成果を出すために全力で走り、後悔なく出し切って次に進めばいい。
今を全力で生きたい
3年目は、今の会社に残り続けるかの分岐点だと思っている。
瞬間集中で仕事に向き合い、出世軸で判断し、短期決戦の覚悟で走り抜ける。
この3つを軸に動くだけで、惰性は消え、主体的・積極的になれると信じている。
おしまい
