
繰り返しになるが、私はこれからの一年間、会社員としての「出世ゲーム」に本気で取り組もうと決めている。
まずは、同僚との競争に負けないことが至上命題であり、二番目の目標は知識や教養で負けないことだ。
つまり、組織内の競争と自己研鑽を両立させることが、自分の生活の軸になる。後者は前者を勝ち抜く土台になると考えている。
ジェフリー・フェファーという人物
この決意の背景には、ジェフリー・フェファーという人物の存在がある。
彼は米スタンフォード大学経営大学院の教授であり、組織行動論や権力論の第一人者である。
フェファーが一貫して訴えてきたのは、出世や昇進は能力や努力ではなく、権力と人間関係で決まるという現実である。
邦訳も多くあるフェファーの著作の中で、いま私が特に強い影響を受けているのは、以下3冊である。
『権力を握る人の法則』では、なぜ一部の人が権力を手にするのかを具体的に示し、組織内で影響力を得るための行動様式を明らかにする。
『悪いヤツほど出世する』では、美談として語られるリーダー像を徹底的に否定し、実際にはしたたかさや自己演出こそが出世を左右することを論じている。
『出世 7つの法則』では、嫌われる覚悟や現実直視といった、キャリアを前に進めるための具体的な行動ルールが提示されている。
これらを通じて見えてくるのは、努力の純度よりも、権力ゲームを制する姿勢の重要性だ。
自分自身の出世戦略への示唆
フェファーの言葉を踏まえると、私の戦略は明確になる。同僚に負けないためには、権力ゲームに強くならねばならない。
一方で、知識で負けないためには、専門性を磨き続ける必要がある。
双方を両輪として走らせることで、単なる努力ではなく「勝てる努力」へと転換したい。
さらにフェファーは、一業種あるいは一企業に的を絞り、そこで人脈と影響力を積み上げることが出世への近道だと示唆している。(前述の『権力を握る人の法則』)
よって、私もまずは現在の職場で一年間、全力で結果を出すつもりだ。ただし、その努力が正当に評価されない場合は、潔くフィールドを変える選択肢を持ちたい。
出世は最終目的ではなく、キャリア形成の通過点だからである。
まとめ
これからの一年間、私は出世競争に真正面から挑む。フェファーの著作を座右に置き、権力獲得ゲームに参戦し、知識と実務力を武器に戦い抜く。
もしこの舞台で評価を得られなければ、次のステージへ進む覚悟も持つ。転職が当たり前になったいい時代だ、潔くフィールドを変更するのも良かろう。
競争を通じて自らのキャリアを鍛え上げる、この一年を勝負の時とする所存である。
おしまい


