生成AIと壁打ちする日々
最近、ChatGPTやGemini、Claudeあたりで新規事業のアイデア出しをしている。
「壁打ち相手」としてちょうどいい。こちらが問いさえ明確にすれば、AIはとりあえず大量の案を返してくれる。
たとえば、こんなプロンプトだ。
私の勤務先は⚫︎⚫︎業界です。「これまで会社が取り組んでこなかったようなビジネスのネタ」を考える必要があります。 誰もが思いつくような、▪️▪️・△△・××などは既にやっているので、それ以外でありながら、⚫︎⚫︎業界の企業に相応しいビジネスアイデアを十個箇条書きで書いてください。
堀江貴文氏が提唱する「儲かるビジネスの4原則」に当てはまる形にしてください。 すなわち、「利益率が高い」「在庫を持たない」「継続収入が得られる」「初期投資が少ない」です。
細かな説明は不要で、一つあたり100文字程度のエレベーターピッチを書いてください。
このプロンプトを投げると、ちゃんと「自社らしいビジネス案」だけ出てくる。
要件を理解し、条件を守りつつ、思考の方向性を整理してくれる。
AIは「自分の代わりに考える機械」ではなく、「思考の最強の補助道具」だというのが実感だ。
6社から提案を受けている状態になる
ChatGPT、Gemini、Claudeに加えて、Grok、Perplexity、Manusあたりまで使うと、「同じ課題に対して、6社のコンサルが提案を持ってきた」ような状態になる。
以前なら外部のコンサルティングファームに頼る領域だった部分が、手元で再現できつつある。
逆に言えば、これをクライアント側にやればいい
ここがポイントだと思っている。
自分だけがAIで案出しして満足している場合ではない。
営業担当者とすれば、逆に、同じことをクライアントに対してやってあげれば、コンサルティング提案になる。
・課題ヒアリング
・プロンプト設計
・生成結果のスクリーニング
・意思決定の補助
この4ステップだけでも、十分に「価値」として成立する。
社内ミーティングもラクに
週に一度、新規事業のアイデア出しの会議があるのだが、これも、生成AIを使えばほとんど苦労しない。
・会議前に案を最低10〜20案出しておく
・議論では「採択・深化・捨てる」の3択に集中する
・議論の速度が上がる
・会議後の文字起こし → 要点整理 → 論点再提示も自動化できる
つまり、思考の“前処理”と“後処理”はすべてAIでよい。
人間の頭は「判断」にだけ使えばいい。
まだ差はつけられる
私の勤務先は、比較的AI活用の意識は高い方だと思っていた。しかし、実際にフルスタックで活用してみると、まだ周囲との差は大きいと感じる。
AIは「触っている」かどうかではなく、どの業務工程をどこまで委譲しているかで差がつく。
・資料作成
・要点整理
・ファクト収集
・構造化
・アイデア出し
これらを「全部AIに渡す」のではなく、人間が行うべき部分と委譲すべき部分を切ることが重要だ。
AI活用は、量ではなく設計で決まる。
まとめ
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生成AIは「壁打ち相手」として最適
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6つのAIを使えば「6社コンサル提案」状態になる
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同じ手順をクライアントにやれば提案になる
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会議前後の思考プロセスをAIに委譲することで、議論の密度が上がる
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AI活用の差は「使う量」ではなく「業務設計」でつく
生成AIで楽をしているわけではない。
人間にしかできない部分に集中するために、人間以外に委ねればよいのである。
おしまい