一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

独学MBAの考察

独学でMBAレベルの知識を習得しようと決めてから、何度も本屋に足を運び、教材選びには時間をかけた。最終的に『Personal MBA』と『グロービスMBAマネジメント・ブック』、そしてグロービス学び放題の3つをメイン教材として据え、淡々と学習を進めている。

『Personal MBA』の特徴

ジョシュ・カウフマンによる『Personal MBA』は、ビジネススクールに通わずともMBA相当の知識が得られるという触れ込みの一冊である。

最大の特徴は、その体系的な網羅性にある。価値創造、マーケティング、セールス、価値提供、ファイナンス、人間心理、システム思考など、ビジネスに必要な概念が300以上の項目として整理されている。

Personal MBA ― 学び続けるプロフェッショナルの必携書

各概念は簡潔に解説されており、辞書的な使い方も可能(むしろ辞書っぽいテイスト)。実務で直面する課題に対して「この状況は○○のモデルで説明できる」と引き出しを増やす感覚で学べる点が優れている。ただし、日本企業特有の商習慣や組織文化については触れられていないため、そこは別の教材で補完する必要がある。

グロービスMBAマネジメント・ブック』の特徴

一方、『グロービスMBAマネジメント・ブック』は日本のビジネススクールの第一人者グロービスが編纂した教材である。

戦略、組織、マーケティング、アカウンティング、ファイナンスなど、MBA科目の主要領域を網羅しつつ、日本企業の事例を豊富に盛り込んでいる点が特徴だ。

グロービスMBAマネジメント・ブック[改訂3版]

この書籍の強みは、理論と実践のバランスの良さにある。

フレームワークの解説だけでなく、それを実際のビジネスシーンでどう適用するかが具体的に示されている。

日本語で学べる安心感もあり、特に組織行動や人的資源管理の章は、日本の職場環境を前提とした記述が多く実用的だ。

グロービス学び放題の位置づけ

グロービス学び放題は、本ブログにも何回か登場している動画コンテンツを中心としたオンライン学習プラットフォームである。

globis.jp

1本あたり3分から10分程度の短い動画で構成されており、通勤時間や隙間時間に学習できる手軽さが魅力。アニメーションや図解が豊富で、複雑な概念も視覚的に理解しやすい。

また、最新のビジネストレンドに関するコンテンツが定期的に追加される点も◎。書籍の改訂サイクルでは追いつかないテーマをタイムリーに学べる。ただし、体系的な深掘りには向いていないため、あくまで書籍学習の補完的な位置づけとして活用すべきである。

やはり紙の書籍で腰を据えて学ぶ価値

これらの教材を使い分けながら気づいたのは、やはり腰を据えて勉強するなら紙の書籍が最適だということだ。電子書籍は手軽ではあるが一覧性が低い。動画は再生ボタンを押せば情報が流れてくるため、受動的な学習に陥りがちである。

紙の書籍は違う。ページをめくり、重要箇所に付箋を貼る。この物理的な行為が記憶の定着を助ける。

また、『Personal MBA』や『グロービスMBAマネジメント・ブック』のような体系的な教材は、前後のページを行き来しながら概念同士の関連性を確認する作業が欠かせない。この「俯瞰と詳細の往復」は、紙の書籍でこそ効果的に行える。

また、デジタルデバイスには通知やSNSという誘惑が常に潜んでいる。紙の書籍なら、そうした雑音から解放され、純粋に学習だけに集中できる環境が作れる。独学MBAという長期戦において、この集中環境の価値は計り知れない。

結局のところ、動画は導入や復習に使い、本格的な理解は紙の書籍で深める。この使い分けが、独学MBAを継続するための現実的な戦略である。

 

おしまい