一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

【常にトップ】はじめて訪れた方へ

一匹狼の回顧録へようこそ!

 

このブログでは孤独な30代の僕が、異性に困らず、ストレスフリーな人生を生きるヒントを少しでも与えられればと思い開設しました。

一緒に楽しい人生を送っていきましょう!

 

暇つぶしに読んでみてください。

 

このブログの世界観のまとめ記事です。

alonewolf-memorandum.hatenablog.com

  

僕の自己紹介です。

alonewolf-memorandum.hatenablog.com

 

当ブログ、最初の記事です。

alonewolf-memorandum.hatenablog.com

 

 

【成功へのメモ】『スターバックス再生物語』

成功本まとめシリーズ。

スターバックス再生物語

著者

ハワード・シュルツ

アメリカ合衆国ニューヨーク出身の実業家。世界的なコーヒーショップチェーン・スターバックスコーポレーションを成長させた人物として知られる。同社の元会長兼社長兼CEO。

大学卒業後に営業職などを経験し、1982年に当時まだ数店舗だったスターバックスへ入社した。イタリアのカフェ文化に感銘を受け、コーヒーを飲む場所そのものに価値を持たせる事業モデルを構想。1987年にスターバックスを買収し、世界的なコーヒーチェーンへと成長させた。2000年にCEOを退いたが、経営危機を受けて2008年にCEOへ復帰した。

要約

本書は、急成長の反動で業績とブランド力が低下していたスターバックスを、著者がCEOに復帰して立て直していく過程を描いた経営ノンフィクションである。

2008年、著者は8年ぶりにCEOへ復帰する。当時のスターバックスは店舗を急速に増やした結果、かつて大切にしていたコーヒーの品質や顧客とのつながりを失いつつあった。

著者は単なるコスト削減ではなく、「スターバックスとは何のために存在する会社なのか」という原点まで戻って改革を進める。本書は、企業が成長する中で失ったものを取り戻しながら、もう一度成長へ向かうまでの記録である。

経営危機の背景

スターバックスの経営危機は、単純に景気が悪くなったから起きたわけではない。

同社は1992年に株式を公開した時点では119店舗だったが、2008年には世界43カ国、1万5,000店舗以上にまで拡大していた。猛烈なスピードで成長した結果、組織が巨大になり、社内には官僚的な部分も生まれていた。著者自身もCEO復帰時の社内メッセージで、成長を先回りしたインフラ投資が官僚化につながったと振り返っている。

問題は、店舗数が増えたことそのものではない。成長や効率化を優先するあまり、スターバックスが本来提供していた価値が薄れていったことにあった。

スターバックスの価値は、単にコーヒーを販売することではない。コーヒーの香り、バリスタとの会話、居心地のよい店舗などを含めた「体験」を提供することにあった。自宅でも職場でもない「第三の場所」として、人と人がつながる空間を作ることが強みだった。

しかし、規模が大きくなるにつれて効率やスピードが重視されるようになり、店舗ごとの個性やコーヒーへのこだわりが弱くなっていった。

そこへ2008年前後の厳しい経済環境が重なった。つまり外部環境が突然スターバックスを壊したというより、急成長の中で生まれていた内部の問題が、不況によって一気に表面化したのである。

再生に向けた具体的取組

CEOへ復帰した著者が最初に取り組んだのは、「スターバックスらしさ」を取り戻すことだった。

その象徴が、2008年2月に行った全米店舗の一時閉鎖である。約7,100の直営店を夕方から約3時間閉め、約13万5,000人の従業員を対象にエスプレッソの作り方を再教育した。

営業を続ければ得られたはずの売上を捨ててまで研修を行うのは、普通に考えれば非効率である。しかし著者が伝えたかったのは、「われわれは何の会社なのか」ということだった。

スターバックスはコーヒー会社である。だからこそ、まず一杯のコーヒーをきちんと作るところから再出発したのである。著者はこの研修について、技術を学び直すだけでなく「自分たちが何者なのかを再確認する」意味があると社員へ伝えている。

 

もちろん、精神論だけで経営が再生するわけではない。

採算の悪い店舗の閉鎖、組織のスリム化、コスト削減も同時に進めた。2008年7月には米国で約600店舗を閉鎖する計画を打ち出し、本社などの人員削減にも踏み切っている。

その一方で、商品や顧客体験への投資はやめなかった。店舗で豆を挽き、一定時間ごとに新しいコーヒーを提供する「パイクプレイス ロースト」を投入するなど、コーヒー会社としての原点を改めて強化した。

つまり著者が行ったのは、単純な「経費削減」ではない。

不要なものは削る。しかし、会社の価値を生み出す部分にはむしろ投資する。

このメリハリこそが、スターバックス再生の大きな特徴である。

 

改革はすぐに成果が出たわけではない。店舗閉鎖やリストラには大きな費用も必要となり、2008年から2009年は苦しい時期が続いた。

しかし、徐々に業績は回復する。

2009年度の営業利益は約5億6,200万ドルとなり、前年の約5億400万ドルから改善した。さらに2010年度には営業利益が約14億ドルまで増加し、営業利益率も2009年度の5.7%から13.3%へ上昇した。既存店売上高も2009年度の6%減から、2010年度には7%増へと大きく改善している。

もちろん、すべてが一つの施策による成果ではない。しかし、店舗網の整理、業務効率化、商品改革、そして顧客体験への再投資を組み合わせた改革によって、スターバックスは再び成長できる状態を作ったのである。

本書から得られる経営・事業推進の教訓

本書から得られる最大の教訓は、「成長しているからといって、事業が健全とは限らない」ということだ。

売上や店舗数が増えていれば、会社は順調に見える。しかし、その裏側で顧客が自社を選ぶ理由が少しずつ失われていることがある。スターバックスの場合、それがコーヒーの品質や店舗での体験だった。

第二の教訓は、「何を変えるか」と同じくらい「何を変えないか」が重要ということだ。

経営危機になると、企業は経費削減や組織変更など、目の前の数字を改善する施策に走りがちである。しかし、それによって顧客が価値を感じている部分まで削ってしまえば、一時的に利益が改善しても長期的には競争力を失う。

著者は店舗を閉鎖し、人員も削減した。一方で、コーヒーの品質、従業員教育、店舗体験には改めて投資した。守るものと捨てるものを明確に分けたのである。

第三の教訓は、戦略は現場で実行されて初めて意味を持つということである。

「顧客を大切にする」「品質を上げる」と経営者が言うだけなら簡単だ。しかし実際に全米の店舗を閉めてバリスタを再教育するとなれば、売上も費用も犠牲になる。それでも実行したからこそ、会社の本気度が従業員にも伝わった。

そして最後に重要なのが、危機のときほど会社の存在意義を問い直すことである。

「どうすれば利益が増えるか」だけではなく、「そもそも自分たちは何のために存在しているのか」を考える。その答えを起点に戦略や施策を組み立てることが重要である。

誰に読んでほしいか

本書は、経営者だけを対象にした本ではない。何らかの事業、商品、組織をより良くしたいと考えている人におすすめしたい一冊である。

  • 経営者・事業責任者
    業績が伸び悩んだとき、単なるコスト削減ではなく、事業の原点から立て直す考え方を学べる。
  • 商品企画・プロダクトマネージャー
    数字を伸ばすことと、顧客が感じる本質的な価値を守ることの両立について考えるきっかけになる。
  • 管理職・マネージャー
    組織を動かすには、施策だけでなく「なぜそれをやるのか」をメンバーに伝えることが重要だとわかる。
  • 企業文化やブランドづくりに興味がある人
    ブランドは広告によって作られるのではなく、日々の現場での顧客体験によって作られることを実感できる。

まとめ

本書は、巨大企業の経営危機からの復活を描いた本である。しかし、本書の本当のテーマは業績回復そのものではない。

重要なのは、成長する過程で失ってしまった「自分たちらしさ」を、どう取り戻すかという問いである。

スターバックスは、店舗を増やし続けることで世界的企業へ成長した。一方で、その成功そのものが、コーヒーへのこだわりや顧客とのつながりを薄める原因にもなった。

そこで著者は、店舗閉鎖やコスト削減という厳しい改革を行いながら、コーヒー、従業員、顧客体験という会社の中心部分には再び投資した。

企業は成長すればするほど、「何を増やすか」に目が向きやすい。

しかし本書を読むと、むしろ重要なのは「何を守りながら成長するのか」なのだと気づかされる。

経営や事業づくりに関わる人にとって、一度は読んでおきたい企業再生の実録である。

 

ビジネス書は、全文を一度読むより、たった一つのポイントでも毎日読み返して自分の血肉にすることが大事。響いた点があればあなたの読書メモにも蓄積を。

 

おしまい

 

 

Web会議の功罪

Web会議(Zoom、Teams、Google Meet等)は本当に便利なツールであり、今や一日一度は確実に使うビジネスの必需品になっている。

私は40過ぎのおじさんなので、Web会議のない時代に社会人を何年もやっている。

今ではこのように当たり前になったWeb会議は、コロナ前を振り返ると、まだ一部の会社で使われる程度だった。社内会議は会議室に集まり、取引先との打ち合わせは訪問する。30分の商談のために片道1時間かけて移動することも珍しくなかった。

考えてみれば、あれだけ余分な時間が発生していたのだから、長時間労働になるのも当然だったのかもしれない。

 

一方で、移動時間がすべて無駄だったかというと、そうでもない。

社会人になったばかりの頃、私は外回りの法人営業をしていた。電車に乗って取引先へ向かい、商談が終わればまた次の街へ移動する。その途中で本を読んだり、オーディオブックを聴いたりする時間が、今振り返ると特別だった。

予定と予定の間に少し時間が空けば、本屋によく寄っていた。ビジネス書はもちろんのこと、仕事とは直接関係のない本まで手に取る。喫茶店で時間をつぶすこともあれば、電車の窓から景色を眺めながら、その時付き合っていた彼女にメールを送ったり(LINEが世に出る前だった!)、今後の人生について考える時間もあった。

 

今思い返すと、あの時間には独特の豊かさがあった。

Web会議が普及して移動がなくなると、その時間は効率化された。しかし、空いた時間がそのまま余暇になるわけではない。10時から会議、11時から会議、昼を挟んで13時から会議と、隙間なく予定を入れられるようになった。これが、なかなかしんどい。効率は上がったが、仕事の中にあった余白は確実に減った気がして、消耗が激しい。

 

一方、転職活動を何回かするとよくわかるのだが、キャリアという観点ではWeb会議の普及は大きなプラスだと思う。

以前なら一次面接から対面が当たり前で、現職に隠しながら活動するには、そのたびに半休や有休を取る必要があった。複数社を並行して受けるとなれば、仕事との調整だけでも相当な負担だったはずだ。

私が前回転職したのはコロナ禍末期だった。在宅勤務もまだ多く、オンライン面接も完全に定着していたため、現職を続けながらかなり多くの面接を入れることができた。今回の転職活動でも、オンライン面接があるからこそ複数の会社を比較できている。

 

移動時間の読書や、ふらっと立ち寄った本屋、営業先へ向かう電車の中で過ごした誰にも邪魔されない時間は、もう同じ形では戻ってこないのかもしれない。

だが、人生の選択肢は増えた。

そう考えると、Web会議による働き方の変化は、総合的には悪くない進化だったのだと思う。

それでも、あのまったりした平成の時代の営業活動には懐かしさを感じざるをえないのである。

 

おしまい

 

 

転職活動で最近気づいたこと

転職活動をしていると、どうしても肩書きに目がいく。

コンサルタント、事業開発(BizDev)、エンタープライズ営業、プロダクトマネジャー。求人票を見ながら、「自分は次に何になるのか」を考え、知らないうちに職種名そのものに意味を持たせすぎていたような気がする。

特にコンサルタントという仕事には、どこか特別なイメージがあった。複雑な問題を整理し、ロジカルに考え、経営者に提言する。そういう仕事に少し憧れもあったのだと思う。

ただ、いろいろ調べていくと、ITコンサルティングでは、実際にはシステム導入やPMO、進捗管理、関係者調整といった仕事も多い。もちろん簡単な仕事ではないが、内容だけを見れば、自分がこれまでやってきたことと重なる部分もある。

 

であれば、別にコンサルティングファームに入らなくても、コンサルティングのような仕事はできるのではないか。

特定の業界のお客さまと長く向き合い、知見を養い、現場の業務や経営課題を理解し、自社の商品を売るだけではなく、「そもそも何が問題なのか」から一緒に考える。そして、自社だけで解決できなければ他社ともアライアンスを組んで、最適な形を作っていく。

それを何社、何十社と繰り返していけば、やがてその業界特有の課題や成功パターンが見えてくるはずである。肩書きが営業であっても、事業開発であっても、顧客から「この人に相談してみよう」と思ってもらえるようになれば、実態としては業界特化型のコンサルタントに近い。

 

考えてみれば、自分がやりたいのは、コンサルタントという名刺を持つことではない。

顧客の課題を整理して、解決策を考えて、人を巻き込み、最後は実際に形にすることである。

転職活動をしていると、「どの会社に入るか」「何という職種になるか」ばかり考えてしまうけれど、本当に大事なのは、そこでどんな課題を解き続けるのかである。

コンサルティングファームに落ちまくっている一匹狼の気づきでした(負け惜しみ65%)。

 

おしまい

 

 

明日は最終面接

今日は、またも仕事で理不尽な詰めを受けた。

細かい内容は書かないが、仕事のクオリティやスピードと全く関係のないところで強い言葉をぶつけられると、気持ちは削られる。上からしたら、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の世界なのだろう。

以前なら、自分にも足りない部分があったら直そうと考え込んでいたかもしれないが、最近はもうどうでもよくなってきた。

 

そんな一日だったのに、今日は珍しく18時台に会社を出ることができた。こんなに早く帰れるのは、月に一度あるかないかである。

そして明日は、転職活動で志望度の高い会社の最終面接がある。家に帰ってからの自由時間が、いつもの何倍もある。

このタイミングで今日のような出来事が起き、しかも珍しく早く帰ることができた。これはもう、「次へ行け」と神に導かれているのではないだろうか。

ここ最近の仕事で感じている違和感や、上からの納得のいかない評価、これから自分がやりたいこと、そして転職活動を通じて考えてきたことを並べてみると、少なくとも今の場所に残り続けたいという気持ちは、ほぼ完全になくなっている。

 

明日の最終面接には、全力で挑む。

ここまで選考を進めてもらった以上、自分が何をやってきたのか、これから何をやりたいのかを、出し惜しみせずに伝えるつもりだ。そして、そのために、今日は必死で明日の想定問答を練る。

もし今回うまくいかなかったとしても、それで転職活動を終わらせるつもりはない。また探せばいい。

これまでは仕事内容だけでなく、待遇面にもかなり高い基準を置いて転職先を探してきた。ただ、今の会社に残ることによるストレスや、自分の時間をどこに使うのかまで含めて考えるなら、条件を少し広げてもいいと思い始めている。

焦ってどこでもいいから転職するつもりはない。一方、「絶対に今回決めなければならない」という気持ちは、もう手放していい。

 

まずは、明日、全力を出し切る。

 

おしまい

 

 

【成功へのメモ】『巨象も踊る』

成功本まとめシリーズ。

巨象も踊る

巨象も踊る

著者

ルイス・ガースナー

アメリカの経営者。ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。その後、アメリカン・エキスプレス、RJRナビスコなどで経営に携わった。1993年にはIBMの会長兼CEOに就任し、経営危機にあった同社の立て直しを進めた。IT業界の出身ではなく、顧客や事業の視点から組織を変革した経営者として知られている。

要約

本書は、経営危機に陥っていたIBMを著者がどのように立て直したのかを、自ら振り返った経営書である。

当時のIBMは、巨大企業ゆえの縦割り組織や意思決定の遅さ、過去の成功体験への依存など、多くの問題を抱えていた。著者は会社を分割するのではなく、ハードウェア、ソフトウェア、サービスを一体として提供できる強みを生かす道を選ぶ。そして、製品を売る会社から、顧客の課題を解決する会社へと方向転換した。

企業再生には、戦略だけでなく組織文化や社員の行動を変える必要があることを示した一冊である。

ポイント

① 分社化を退け、統合を選択
著者が就任した当時、会社は巨額の赤字を抱えており、前任のCEOが主導する形で、メインフレーム、ソフトウェア、サービス、半導体といった複数の独立会社(通称「ベイビー・ブルー」)に分割する計画がすでに進行していた。

当時の業界の潮流から見れば、この提案は決して不自然なものではなかった。分割すれば各事業がそれぞれの市場環境に最適化でき、身軽になれるという理屈である。

しかし著者は、顧客が本当に求めているのは、バラバラの製品ではなく「複雑なシステムを一括して面倒見てくれる存在」だと考えた。分割すればこの強みを自ら手放すことになる。そこで著者は統合を維持する決断を下し、これが後にサービス事業を軸とした新しいビジネスモデルを生み出す土台となった。

目先の効率化ではなく、顧客視点から会社の存在意義を再定義した点が、この判断の核心である。

② 売り切り型からサービス型への転換
かつての主力事業は、ハードウェアを製造し、顧客に販売して終わりというモデルだった。

しかし、著者が経営を担った時代、すでに技術のコモディティ化が進み、製品単体の差別化は難しくなっていた。著者はここで発想を転換し、顧客が本当に求めているのは「製品」ではなく「自社の業務課題を解決してくれるパートナー」であると気づく。

そこで、コンサルティング、システム構築、運用保守までを一括して提供するサービス事業を新たな収益の柱として育てていった。この転換は一朝一夕にできるものではなく、社内の営業体制や評価制度、人材育成の仕組みまで含めた大がかりな改革を伴った。結果として、この事業モデルは会社の収益構造そのものを塗り替える中核事業へと成長していく。

③ 組織文化こそが最大の経営課題という認識
著者は経営再建に着手した当初、多くの人が想像するような「新しい戦略の策定」よりも先に、組織文化の問題に直面した。意思決定に時間がかかり、社内政治が優先され、顧客よりも内部の論理を重視する風土が根強く残っていたのだ。

著者は「文化は戦略を実行するための単なる手段ではなく、文化そのものが経営の本質だ」という趣旨の考えを持つに至る。この認識のもと、経営会議の運営方法を見直し、意思決定のスピードを上げる仕組みを導入し、評価制度を成果重視のものへと変えていった。

抽象的なスローガンを掲げるのではなく、日々の業務プロセスの細部にまで手を入れることで、じわじわと組織の体質を変えていったプロセスが本書では詳細に描かれている。この地道な取り組みこそが、後の業績回復を支える基盤になったといえる。

誰に読んでほしいか

本書は、経営者だけでなく、大きな組織の中で「会社を変えるのは難しい」と感じている人に読んでほしい一冊である。企業変革という大きなテーマを扱っているが、会社員の日常にも当てはまる部分は多い。

  • 大企業で働いている人
    部署間の壁、社内調整の多さ、意思決定の遅さなどに悩んでいる人には、特に参考になる。
  • 管理職やリーダーを目指す人
    人を動かすには、号令をかけるだけでなく、評価や仕組みまで考える必要があることを学べる。
  • 営業や事業企画に携わる人
    自社の商品を売るのではなく、顧客の課題から考えるという基本を改めて確認できる。
  • 会社の変革に関わっている人
    組織改革がなぜ進まないのか、どこから手を付けるべきなのかを考えるヒントになる。

まとめ

『巨象も踊る』は、巨大企業IBMの再生を描いた本であるが、本質は単なる成功物語ではない。

会社が大きくなるほど、顧客より社内、自社全体より自分の部署を優先するようになりやすい。著者が行ったのは、派手な新規事業を始めることよりも、会社の視線をもう一度顧客に戻し、社員の行動や評価の仕組みを変えることであった。

優秀な人材や技術があっても、それぞれが別々の方向を向いていれば成果にはつながらない。逆に、巨大な組織でも方向性をそろえ、行動の仕組みを変えることができれば、再び成長することができる。

本書は、組織を変えるとは何かを具体的に考えさせてくれる一冊である。

 

ビジネス書は、全文を一度読むより、たった一つのポイントでも毎日読み返して自分の血肉にすることが大事。響いた点があればあなたの読書メモにも蓄積を。

 

おしまい

 

 

ニュースを減らして、学びを増やす

最近、意識的にニュースを見る量を減らしている。

いわゆる「News Diet」だ。

単純に目に通すニュースの量を減らすことだが、面白いことにこのテーマで本も出ていたりする。

News Diet

始める前は、仕事の会話についていけなくなるのではと不安思っていた。

ところが、実際にやってみると、今のところ一度も困っていない。

 

よくよく考えてみると、これまでの私は、本当に必要だからニュースを追っていたわけではないのだ。

前職でも現職でも、職場でよく「あのニュース見た?」という会話があった。もちろん会社の方向性や営業のストーリーに直結するような純粋な情報交換の場合もあるのだが、時に「それくらい知ってるよね?」という無言のマウンティングを感じることもあった。

知らないと思われたくない、情報感度が低いと思われたくないという気持ちから、新聞やニュースサイトを必死に追いかけていた部分が多分にあったと思う。

そう考えると、私にとって情報収集は、学びではなく「防御」の側面が強い。

しかも、ニュースには終わりがない。今日の記事を読んでも、明日にはまた新しいニュースが出てくる。どれだけ追いかけても、「知らないニュース」は必ず残る。

 

それなら、その時間の一部を別のことに使ってみようと思った。

経営、マーケティング、会計、ファイナンス。

これからは、こうした体系的な知識を学ぶ時間を増やしたい。日々流れていく情報を大量に取り込むよりも、自分の仕事や意思決定に長く使えるストック知識を蓄積していく。

もちろんニュースを完全に見ないわけではない。また、本当に重要な出来事なら、仕事や日常の会話の中で、どうせもう一度出会うはずだ。

情報をたくさん知っている人になるより、知っていることを深く考えられる人になりたい。

News Dietを始めて、そんなことを考え始めた今日この頃である。

 

おしまい

 

 

Kindleという危険な沼

最近、転職活動を少し抑えている。

面接対策や求人検索に使っていた時間が空いたので、久しぶりにAmazonでKindle本を眺めている。これは、私にとってなくてはならない娯楽の時間である。

 

そして改めて思ったのが、私は非常に割引に弱いことである。

「50%OFF」「70%OFF」「ポイント還元」と書かれていると、それまで存在すら知らなかった本であっても、急に欲しくなってしまう。

私淑する成毛眞氏も、著書の中で、自身にADHD的な「衝動性」があり、買い物の意思決定に5秒以上かかることはほとんどない、と書いていた。

欲しいと思ったドローンをすぐ買う。Amazonを使うようになってからは、物を減らしても、それ以上のペースで買ってしまう。

この話にはかなり親近感を覚える。

発達障害は最強の武器である (SB新書)

さらに危険なのが、「きんぽめ」というKindleセール検索サイトだ。

kinpome.com

カテゴリーや割引率などを指定して本を検索できる。たとえば「ビジネス書」「50%OFF以上」と条件を設定すれば、魅力的な本が次々に出てくる。

これは私にとってかなり危険である。

 

考えてみると、転職活動中に「年収」「職種」「選考回数」などの条件を設定して求人を探していたのと構造がほとんど同じである。条件を細かく設定して、その中から「掘り出し物」を探すこと自体が楽しいのだと思う(笑)

厄介なのは、「欲しかった本が安い」ではなく、「安い本の中から欲しい理由を探す」ようになることだ。

とはいえ、私には大きな趣味もない。酒も以前ほど飲まないし、タワマンや高級車に興味があるわけでもない。本なら読めば仕事や人生に多少は還元される。たぶん。

なので、Kindleの上限を月5万円くらいにしてみようと思う。年60万円と考えると決して安くはない。ただ、これが自分の趣味だと考えれば許容範囲だろう。

問題は「月5万円まで使っていい」を、「あと2万円使える」に変換しないことだ。

きんぽめを眺めながらそんなことを考えている時点で、既に少し危ない気もする。

 

おしまい