一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

パラダイムシフトが起きた日

パラダイムシフト

 

「その時代や分野において当然のことと考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが革命的にもしくは劇的に変化すること」

 

 

ナンパを始めてから、半年が経過していた。

季節は移り変わり、蒸し暑い夏が来ていた。

その年は特に、猛烈な暑さだった。

僕はまた歳を取り、25歳になっていた。

 

女の子に声をかけるのも慣れ、連絡先も増えていた。

何回かデートをした子もいた。

僕に好意を持ってくれる子もいた。

 

ナンパを始める半年前と比べ、明らかに対女性スキルは上がっていた。

 

 

しかし、僕は焦っていた。

 

 

毎週クラブやバー、時にはストリート(コンビ限定だけど)でナンパをしていた。

 

ナンパを始めるまでに投下していた読書や勉強へのお金や時間を、すべてナンパをはじめとする女性関係に費やしていた。

 

これだけの時間を投下しているのに、僕は結果が出ていなかった。

 

結果とは、女性とセック◯することである。

結果を出ないまま永遠にこのままなんじゃないか、と悩む日々が続いた。

ナンパ師さん達の、毎週新たな女性をゲットするブログの記事を読んでは、落ち込んでいた。

 

だが、僕は諦める気はなかった。

いずれ必ず努力が実る日がくると。

 

時には、声をかけた女性からゴミ見るかのような視線を受け

時には、連絡先を交換した全然可愛くない子とのやり取りが唐突に途切れ

時には、嘘の電話番号を教えられ

時には、アポの途中トイレに行っている隙に食い逃げされ

 

そんな日々に耐え、ようやく努力が報われた日。

今日はそんな日について回顧してみよう。

 

 

 

某年7月中旬@銀座

f:id:alonewolf_memorandum:20180613233006j:plain

 

ある金曜の仕事帰り、またトムと銀座に来ていた。

目的地はただ一つである。

 

 

ジニアスに入る。

時間は23時頃だったであろうか。

f:id:alonewolf_memorandum:20180609175600j:plain

 

この日は有名なDJが来てるかなんかで、いつも以上に混雑していた。

 

その日もトムとビールで乾杯してから、箱の中の女の子に声かけを開始した。

 

会話はできるんだけど、なかなか話が続かなさった。

また、同じようにタクシーで家に着くことになりそうだ、そんな焦りがその日も湧いてきていた。

 

状況が変わらないまま時間だけが過ぎていた。

 

 

突然、

「一匹狼、下に降りよう」

トムはそう言った。

人が多すぎて、メインフロアは歩くのもままならなかった。

 

以前も紹介したが、メインフロアの一つ下の3Fは、落ち着いたバーである。

 

【再録:フロア構成】

3階:DJ's Bar Lounge(静かなバーフロア)

4階:Dancing Square(メインのダンスフロア)

5階:Sky Love Square(吹き抜けでダンスフロアを見下ろすバー&入口からの通路)

6階:Club GENIUS(VIPルーム)

 

状況を変えるための一手だった。

3階はただでさえ高い年齢層のジニアスの中でも、特に年齢層の高い女性が集まる階だった。

どう転ぶかわからず、不安だった。

 

とにかく、動くしかなかった。

 

 

 

階段を降りる途中のことだった。

前から緑色のミニのワンピースを着た、モデルのようなスタイルの女性が階段を駆け上がってきた。

髪は明るめの茶色で、顔立ちがはっきりした美人であった。

 

 

突然のことで、僕は何と声をかけてよいかわからなかった。

 

 

とにかく、身体が先に動いていた。

 

 

僕は通りすがりに自分の腕を彼女の腕に絡めた。

言葉を発することはなかった。

 

 

 

「ウーッww」

っと彼女はケラケラと笑みを浮かべながらのけぞったのだ。

こんな唐突な状況で、彼女は面白いリアクションをしてくれた。

よく見ると、相当出来上がっているようだった。

 

「どこ行くん?飲もうや」

と僕は言って腕を下のフロアに向かってグイグイと引っ張った。

 

「ちょwちょっと待ってよww」

と言いながらも、僕についてきた。

 

テキーラで乾杯しよう」

と僕は提案した。

 

「うーん。いいね!」

 

決まりだ。

 

 

僕らは3Fバーフロアの空いたテーブルに着き、テキーラで乾杯をした。

 

彼女をまじまじと見る。

彼女スタイルが良いだけでなく、顔も本当に美人であった。

芸能人で言えば優香に似ていたので、優香としよう。

 

年齢はその時は聞かなかったのだが、30前後の若干歳上の女性のように見えた。

 

 

ここで当時の一匹狼スタイルで口説き始めた。

※一匹狼スタイル(当時)

  • とにかく褒める
  • とにかく押す・粘る

 

 

「優香、めっちゃ可愛いよな。タイプだわ」

「こんな可愛い子と金曜の夜に飲めて、めっちゃ幸せな気分で週末過ごせそう」

とにかく褒めまくる戦法で攻めた。

 

 

そんな間、優香は嬉しそうに頷きながら、テキーラを煽り続けた。

 

そして、

「優香何歳なん?」

 

「えー、何歳に見える?」

お決まりの質問がきた。

 

「どう見ても20代だよな。28!」

と僕は答えた。

 

「えーっ、嬉しい!」

と優香は飛び跳ねて僕に抱きついてきた。

そして、

「上で踊ろうよ!」

と僕の手を引っ張り、メインフロアに移動することとなった。

 

 

メインフロアで優香と音楽を聴きながら抱き合う。

優香の髪の匂いが僕の鼻をくすぐる。

彼女は170センチ近くあった。

目の前にモデルのような美人が僕と抱き合っている。

しかも、数十分前に出会ったばかりだ。

 

ナンパを始めるまで、想像もできなかった光景だ。

 

 

フロアは人混みでほとんど動けなかった。

 

ふとトムの姿が見えた。

トムも白いフリフリの服を着た女の子と手を繋いで話していた。

 

彼はこちらに気がつき、ウインクをした。

 

とても強い勇気がもらえた気がした。

 

 

12時を回り、クラブの雰囲気は最高潮に達していた。

 

辺りはカップルだらけになり、異様な熱気を発していた。

 

 

そんな時、優香がトイレに行きたいと言い出した。

 

 

僕はビビっていた。

このままだと、逃げられる!

 

 

とりあえず優香をトイレまで送る。

 

「一匹狼くん、ここを動かないでね。絶対だよ。」

と言って、優香は僕にカバンを託した。

 

 

この時、食いつきはを分に感じた。

いける、いけるぞ!

僕は勝負をかけようと思った。

 

 

数分後、優香がトイレから笑顔で出てきた。

「一匹狼くーん、トイレで滑っちゃったよ」

彼女の尻が、便器の中の水で濡れていた。

 

僕は持っていたハンカチで優しく水分を取り、髪を撫でた。

「さあ、戻ろうか。今日はまだまだ盛り上がるよ」

 

 

ダンスフロアでまたハグをする。

彼女は痛いくらいギュっと僕の身体を抱きしめていた。

目をつぶっている。

 

チャンスだ。

 

僕は彼女と唇を重ねる。

 

 

…拒否はなかった。

 

 

彼女の方から口の中に舌を入れてきた。

 

彼女の手が僕の背中を動き回る。

 

 

 

僕らはその日、クラブで一番熱いカップルになりつつあった。

 

 

トムからメールが来ていた。

「俺は帰る。検討を祈る。お前ならやれる」

 

 

何としてでも、この日に勝負を決めたかった。

 

 

もう優香は、まともに歩けないような状態になっていた。

 

勝負をかけるのは今か!?

 

 

先ほどから、優香の携帯が何度か鳴っていたのが気になった。

 

 

しばらくして、怒りに満ちた顔の女性が早足で近づいてきた。

 

「終わった」

と僕は思った。

 

やはり、彼女は友達と来ていたのだ。

 

また一から出直しだ、と思った。

 

 

しかし、予想に反し、友達は優香のカバンとロッカーの鍵を優香に渡すと、また早足で去っていった。

 

どうやら、友達は優香と同じコインロッカーに荷物を預けていて、友達は帰ろうとしていたのだが、優香と連絡が取れず、かといって優香のカバンも放置することができなかったため、優香を探して荷物を渡して帰ったというシチュエーションのようだった。

 

 

トムも優香の友達も帰った。

銀座に取り残されたのは、僕と優香だけになった。

 

 

時は満ちていた。

 

 

「ここはうるさいから、外で飲み直さない?」

僕は勝負に出た。

 

「うん!」

すぐに返事がくる。

 

 

外に出る。

 

「どこに行こうか」

と僕は聞いてしまった。

バカ!余計なことを聞くな!

 

 

んー?一匹狼くんに任せるよ」

と優香は笑顔で言った。

危なかった。

 

 

「じゃあ、とりあえずタクシー乗ろうか」

と優香の手を引く。

彼女は黙ってついてくる。

 

 

電通通りはタクシー乗り場に長蛇の列ができていた。

時刻は午後1時。

終電を無くした人々が、一斉に帰路に着く時間だった。

 

気が変わる前にタクシーに乗せなくては!

僕は焦っていた。

一世一代の勝負で、勝ちをこの手に掴みかけていた。

 

 

数寄屋橋の交差点まで歩き、東銀座方面に歩き始める。

 

タクシーに向かって手を挙げる

だが、ここでも道に並んでいるタクシーは僕らを乗せてくれなかった。

 

僕は窓をノックし、乗せて欲しいと懇願した。

「ここで乗せているの見られたら、業界で村八分に合っちゃうのよ。前から順番に並んでよ」と冷たく言われた。

 

列に並んでいたら何分待つかわからなかった。

仕方なく、僕は家の方向に向かって優香の手を引いて歩き始めた。

 

 

何分か歩いただろうか。

やがてタクシーの乗車位置に関する規制区域から外れたようで、流しのタクシーを見つけた。

 

僕らはすかさず飛び乗った。

優香を奥に乗せた。

タクシーのドアが閉まる。

 

歩き疲れたのか、優香が僕の身体にしだれかかってくる。

 

もう少しだから待ってね、と僕は優しく彼女を抱きしめ、彼女を寝かせた。

 

 

 

そして、ついに一匹狼邸に到着した。

 

彼女を部屋に入れ、ベッドになだれ込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、カーテンの隙間から朝日が部屋に入ってきて目が覚めた。

ぐちゃぐちゃになった布団は床に落ちていて、横に優香がすやすやと寝ていた。

 

眠気を我慢しながら、昨日の夜を思い出す。 

 

優香を家に連れて帰り、ベッドに入ってから、彼女は豹変した。

手で彼女のアソコを愛撫すると、彼女は大きな声で喘ぎ、そして経験したこともないような素晴らしいフェラをしてくれた。

そして、僕は人生史上最高の激しく気持ちのいいセック◯をしたのだ。

 

 

まともに風俗嬢以外とセック◯したのは久々だった。

※正確に言うと、ナンパを初めて割とすぐに会社の飲み会のノリで会社の同期(ブス)とやっている

 

ナンパを初めて約半年、いわゆる「即」というものを初体験した。

即・・・ナンパしてその日のうちにセック○すること

 

 

今日のエントリの題名にしたとおり、この日を境に僕は自分の中でパラダイムシフトが起きた。

 

自分のそれまで常識が覆され、価値観が革命的に変化した。

僕は、その日に出会った女の子と数時間後にセックスできるということに気がついてしまったのだ。

 

この日は僕の記念すべき初「即」の日であり、もう大昔のことなのに、彼女の仕草や彼女との会話は鮮明に覚えている。

 

この日はこれからも僕の人生の重大な転換点であり続けることは間違いない。

だが、残念ながら、記憶というものは徐々に薄れていくのだろう。

今のうちに、書き留めることができたことを嬉しく思う。

 

この記事をトムと優香と読者の皆さまに捧ぐ。

 

長文を最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。