一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

心の余裕を保つためにテイカーを避ける

私が営業マンとして避けたいことは「心の余裕がない状態」である。

心の余裕がないと、自ずとクライアント対応時に早口になったり、イライラした雰囲気を纏った言葉が出たり、メールの誤字脱字、ひいてはサービスの質の低下にもつながる。

ただ、身体はひとつなので、1日に対応できるクライアント数には自ずと限りがある。ゆえに、クライアントに対応優先順位をつけることが非常に重要であるし、逆にやらないとまずいと言える。

 

とにかく避けないといけないのは、アメリカの心理学者アダム・グラントさんの著した『GIVE & TAKE』にある人間様式の3類型(ギバー・テイカー・マッチャー)のうち、イカーとの付き合いである。

GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 三笠書房 電子書籍

イカーは、皆さんの知っている「ギブ&テイク」という言葉のテイクのとおり、他人から奪うことばかり考えている輩である。

営業の仕事でかかわる人間に当てはめると、人の時間を奪うことに抵抗のないクライアント(時間的に無理な依頼/他社を頻繁に引き合いに出して交渉してくる等)や感謝・謝罪のできないクライアント、ミスの責任をこちらに押し付けてくるクライアントである。

こうしたクライアントと付き合って摩耗して1件の商談をまとめる暇があったら、まともなクライアントから3件くらいの成約を引き出そう。

 

営業マンなら誰もが予算を持っているはずである。予算は⚫︎⚫︎件、⚪︎⚪︎万円などといった無機質な指標であるはずだ。

よく考えてみよう。その1件、1万円に色はついているだろうか? 答えはNOだ。

要は、手がからからないところ、対応して疲れないところ、一緒に仕事をしてやりがいを感じられるところで数字を組み立てていけばいいのだ。

個人的にはこれが営業マンとしての面白さの根幹のひとつとも思うところで、この自由さ・快適さに気づくと、営業が一気に面白くなる。

なお、客を選ぶためには、圧倒的な知識・スキル・経験がないといけないので、テイカーと付き合っている暇があれば、ニュース確認・読書・勉強などに充てるべきなのだ。

イカーと付き合って神経をすり減らしている暇などない。

 

おしまい