一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

鶏口牛後というキャリアプラン

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「鶏口牛後」という言葉を知っているだろうか。

学研の国語辞典によると、以下のような意味である。

大きな集団や組織の末端にいるより、小さくてもよいから長となって重んじられるほうがよいということ。▽「寧むしろ鶏口と為なるも、牛後と為なる無なかれ」の略。「鶏口」は鶏の口(くちばし)。弱小なものの首長のたとえ。「牛後」は牛の尻。強大なものに隷属する者のたとえ。

 

私はけっこうこの言葉が好きだ。

これをサラリーマン人生になぞらえると、「鶏口」は「それほど優秀でない組織の上位層」、「牛後」は「優秀な組織の下位層」を指すこととなる。

自分が現職で歩んできたキャリアでも、この考え方を実践している。

窓際といわれている法人営業部の、さらに窓際の既存深耕部隊に長らく身を置いているのである。

必然的に周りのメンバーが優秀ではない人ばかり集まるので、その分評価を得やすいし、立場を確立しやすいのである(その分、同期と比べて出世が遅れるというデメリットはどうしてもあるが)。

 

さて、本日ありがたいことに、また1社内定をいただくことができた。

上場企業ではあるのだが、サイズ感は現職よりはるかに小さい企業で、年収は据え置き(1,100万程度)で、なんとマネジャーでの採用だった。

流石に入社後すぐにチーム全体のマネジメントをするというのは現実的ではないので、1〜2年の助走期間を経て、グループリーダーになるポジションでの打診を受けている。

本当は営業のプレイヤー一本で生きていきたいのではあるが、まもなく40代になるし、一度マネジメント経験をしておくと、さらにその次の転職先の幅は必ず広がるだろうとは思う。

鶏口の考え方をすれば、この会社への入社は「アリ」だ。

 

大学受験や新卒カードは間違いなく、「牛後」的な発想がよかったのだろう。とにかく年収の高い企業に入社できる可能性を高めるという意味では。

だが、転職というキャリア選択においては果たしてどうだろう? 牛の大企業に転職組で入ったところで、異分子扱いされて、苦しむことにならないだろうか。

まだ決めかねてるので、しばらく考えようと思う。

 

おしまい