一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

モテへの第一歩

社会人2年目の冬。

 

何回にもわたりつらつら書いてしまったが、要するに僕は合コンで知り合ったある女性に振られた。

僕にある程度好意を持ってくれていた(と思われる)女性を落とせなかった。

とても悔しかった。

 

だが、かつて彼女に振られたときのように「悲しい」という気持ちは起きなかった。

ただ「悔しい」という気持ちがそこにあった。

これを機に、「モテる男」というものを徹底的に研究してやろうと思った。

そして、研究するだけでなく、それを体現するのだ。

僕は冷静だった。

 

 

迷ったら先人に学ぶというのが、僕のポリシーである。

僕のような凡人がいくら頭で考えても時間の無駄なのである。

ネットでブログなどを読み漁るのもいいが、モテに関しての知識が乏しいので、

情報の選別ができないだろう。

 

結論。本で学ぶことにした。

出版物であれば、ある程度のクオリティは約束されているはずだ。

幸い、彼女のいない僕には、時間は切り取って忙しい人に寄付できるくらいあった。

ゆっくり自分に合う本を探せばいい。

つまらない本であれば、10ページ読んでゴミ箱に捨てればよいのだ。

(実際本に関しては、とりあえず買って、つまらなければ捨てるというスタンスだ)

  

次の週末、家の近所のTSUTAYAに行った。

僕はこの日、本屋に向かう風景を鮮明に覚えている。

 

寒空の下、無機質なビルが立ち並ぶ街を僕は歩いていた。

いつもと変わらないはずの景色。

でも、その日確実に何かが変わる予感がしていた。

何かを志すというのはこういう感覚になるのか。

こんな気持ちになるのは人生で初めてだった。

 

僕はずっと親に敷かれたレールの上を走り続け、

常識という価値観にとらわれ、

会社のルールに縛られ生きてきた。

 

僕は初めて、自分の手で自由をつかもうともがき始めたのだ。

 

 

TSUTAYAに到着した。

店内をざっと見てみる。

どうやら僕が求めている本は「サブカルチャー」というジャンルになるらしい。

そこにはたくさんのモテ・ナンパ・セック○などに関する本が置いてあった。

 

 

そこで、一際僕の目を引く本があった。

 

モテる技術

 

である。

僕が求めているもの、そのままのタイトルである。

 

もう一つ、キャッチーなタイトルの本が目にとまった。

 

もう合コンに行くな

 

である。

 まさにこの時、僕に語りかけるような題名だ。

 

とりあえず買った。

問題ない。つまらなかったら捨てれば良いだけの話である。

 

こうして、僕は最初の聖書をゲットしたのだ。

 

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<回顧してみる>

大袈裟の表現をしたが、この日半端ではない決意を持ってTSUTAYAに向かったことを鮮明に覚えている。

自分を変えたいと強く思い、動き始めた瞬間だった。

実際この日を境に僕のモテライフの第一歩が踏み出されたのである。

迷っている暇はなかった。見切り発車でもとりあえず動き出すことが大事なのだ。