今日はアメリカから海を渡ってきた、自己啓発本の王道とも言える本をご紹介。
本書の中心にあるテーマはズバリ「自尊心をどう高めるか」これに尽きる。本書を通じ、自尊心を高める100の方法が紹介されている。それぞれの項目は2ページくらいで、本を読み慣れてる人なら1時間程度で読み終えることができるボリュームだ。
人生がうまくいっている人の特徴は「自尊心」が高いことだと著者は考えている。自尊心がある人は、失敗や間違いを前向きにとらえて次のステップの土台にできるから、人生のほとんどすべての局面に自尊心が大きな影響を与えることになるという。
繰り返しになるが、本書は「自尊心」を高めることがテーマであるため、「自分を大事にする」とか「他人を気にしない」という思想で貫かれている。特に前半部(第1部 自分を好きになる)については、単なる「自分勝手」としか解釈されかねないような思考が続くが、僕はそれが気持ちよくて気に入っている。後半部(第2部 よりよい考え方を選ぶ)では第1部より考え方が丸くなっているため、個人的には第1部だけ取り入れればいいと思う笑。もともと2冊の本だったのを1冊にまとめたようなので、こういった構成になっているのだろう。続編が出ている本はだいたいは1作目の方が尖っていてできが良いものが多い(『嫌われる勇気』もそうだ)。
正直、100項目もあるので、自分に合う部分と合わない部分があると思う。
4.いやなこと言う人は相手にしない
14.自分のしたいことをする
18.他人からどう評価されようと気にしない
25.無理をして人から好かれようとしない
こういった考え方は個人的には大好きだし、第1部の後半になると、
40.自分のミスはすべて許す
41.どんな出来事も、いいほうに解釈する
など暴走気味になりますw
しかし、後半の第2部では、
55.嫌な人とうまくつき合う
78.耳の痛いことでも快く受け入れる
82.相手を大切にする
など、優等生気味の内容が目立ってきますw
オイオイ、第1部と矛盾しているじゃねえかと思うほど。
個人的には、第1部だけでよかったかなあと。
総じて、本書は自分に優しくなれる本という印象。『7つの習慣』のように自分側に問題がある(自分が変わる必要がある)という思想をベースにしている本では、精神状態によっては落ち込むこともあると思うので、とにかく前向きな気分になりたい時に読むといいと思う。 ただ、現実逃避気味の嫌いもあるので、自分に甘い人には悪い本になりかねない。気分が落ち込んだ時に少し開いたら少し気が休まる、程度の使い方をしたらちょうどいいと思う。そんな感じの本である。
<目次>
第1部 自分を好きになる
自分に寛大になる
自分を大切にする
自分を受け入れる
自分の価値を信じる
自分の人生を生きる第2部 よりよい考え方を選ぶ
視点を変えてみる
自分と出会う 人と出会う
ポジティブに考える
ありのままの自分を見る
自分の手で人生を創り出す
おしまい