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【書評】コンサル一年目が学ぶこと(大石哲之 )

今日は通勤中にオーディオブックで聴き終わった本をご紹介。

 

コンサル一年目が学ぶこと

★★★★☆

コンサル一年目が学ぶこと 新人・就活生からベテラン社員まで一生役立つ究極のベーシックスキル30選

 

【目次】
第1章 コンサル流話す技術
第2章 コンサル流思考術
第3章 コンサル流デスクワーク術
第4章 コンサル流ビジネスマインド

 

本書は、社会人一年目からベテランまでの会社員にとって、普遍的に役立つスキルを30項目にまとめた本。タイトルには「コンサル一年目」という文字があるが、コンサルティングファームに勤務する人だけを対象にした本ではない。コンサル出身者は各界で活躍しており、彼ら・彼女らが新人時代に学んだことの中で職種・職業が変わっても役立っていることを、取材を基に整理をしたのが本書である。

それぞれの項目について、著者が一般的な解説を加えつつ、取材した元コンサルタントの体験談と著者自身の体験談を組み合わせて記載するという構成になっている。

 

著者の大石哲之氏は、慶応大学環境情報学部卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に勤務。現在は、経営のコンサルティングコンサルタントのキャリア支援を行っているとのこと。本書には他にもたくさんの元コンサルタントの方が出てくるが、コンサル出身の方は自分で起業する人が多く本当にすごいと思う。

 

本書に出てくる知見は大きく4つのカテゴリに分けられおり、第1章は「話す技術」として、主にコミュニケーション面のスキルが取り上げられている。第2章は「思考術」で、論理思考・仮説思考などコンサルティング的なスキルを中心に紹介されている。第3章は「デスクワーク術」と称して、議事録の書き方やスライドの作成方法などのテクニック寄りの知識を、第4章は仕事をする上での「ビジネスマインド」について記述されている。

なお、マーケティング経営学上の知見等には言及されていないので、こうした内容を求める場合は、別の本に当たる必要がある。

 

少しだけ内容を引用してみよう。

Talk Straight 端的に話す

質問には「イエス・ノー」で率直に答えるというような類の話だ。

これは、ビジネスシーンでのコミュニケーションでは基本中の基本のはずだが、たとえば、上司に振られた仕事ができていない時に進捗確認が入った時など、どうしても言い訳をしてしまいがち。

私自身、先日上司から依頼のあった資料の作成が終わったか聞かれたときに「~部分を検討しています」と答えたら、「できたかどうか聞いているんだけど? オレの話聞いてたか?」と詰められてしまった。気をつけよう。

 

「考え方を考える」という考え方

これは結構個人的には目からウロコな話で、作業を始める前に、手順を考え、その段階で上席・メンバーの合意を得るというものだ。

一見遠回りに見えるが、パワポ資料でも大項目だけ作っておいて、この時点でOKをもらうことで、資料作成に時間をかけてからの後戻りが防げるのである。

 

本書は、30代以降であっても、私のように新卒でJTCに入った人なら十分読む価値があると思う。類書に『99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ』という本があり、こちらもオススメ。こちらもロングセラーなので、外さないと一冊かと思う。

アラサーになって、アラフォーになって、こんな仕事術の本を読むのは恥ずかしいと思う人も多いと思うが、何歳になっても謙虚に学んでいく姿勢が大事だと思う。

 

おしまい