一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

これから入る会社をすぐ辞めない法

今日は週刊SPA!の記事より。

リンク:入社0日で辞めた人も。新卒1か月で退職するZ世代の本音 | bizSPA!フレッシュ

  

新卒で入社してすぐ辞めてしまう若者について書かれている。 

ワタクシが思うに、新入社員が会社をすぐに辞める原因は、ズバリ入社前と入社後の「期待値のギャップ」だと思われる。期待値が高ければ高いほど厳しい現実に失望してしまうから。

しかし、毎月20万ちょい(新卒平均)支給されるのに、身体的にも精神的にも楽で、周りも優しくて、やりがいに満ちているなんてことはありえない、ということくらい少し想像力があればわかると思うのだが。。

 

以前にも何回か記事に書いたが、僕は大学を出て就職するかどうかギリギリまで迷っていたので、いわゆる「就活」を始めたのが大学3年の2月中旬だった。

ほぼ同時にエントリーシートの提出が始まったので、大企業に入るにはギリギリのタイミングであったと思う。

そして、何も考えずに一番最初(たしか4月3日?)に内定をくれた企業に入社した。もっと年収や人気の高い会社の選考が進んでいたが、「どこに入ってもどーせすぐ辞めるっしょ」的な感覚で、一日でも残りの学生生活を楽しむために就活を辞めてしまった。

 

その後、結局約15年同じ会社に勤めていて、トップ集団のやや後方をゆっくり走っているような状況だ。

出世には興味がないが、居心地のよいポジションを確保するための社内政治には余念がない、そんな人種である(笑)

何回か給料をもらったらやめようと思っていた僕が15年間も同じ会社で仕事を続けられたのは、ひとえに就職先に何の期待もしていなかったから。

 

一方であんなに目をキラキラと輝かせていた同級生たちが次々に会社を辞めた。期待していた社会人生活とのギャップが大き過ぎたのだ。

そんな意識高い系の友人たちは、大学3年の夏休み前からインターン等に参加し、秋には就職セミナーや合同説明会に参加しながら、自己分析やOB訪問に余念がなかった。入社後のキャリアビジョンを熱く語り、内定先の企業名でマウントを取り合っていた。

憔悴した翌年の彼らは、「自分のやりたいことと違った」「会社(上司)が自分を正当に評価してくれない」そう言って辞めていった。

 

僕はろくに調べもせずに社会人になったので、マンガやアニメに出てくるサラリーマン像しか知らず、会社に対する期待値は恐ろしく低かった。

徹夜は当たり前、土日も仕事を持ち帰ったり先輩の趣味に付きあって当たり前、ミスをしたら書類を投げつけられる、そんなイメージがあったので、ある種の覚悟を持って入社した。

だから、配属初日どころか数日経っても、19時半には「おい、もう帰って良いぞ」と言われ、「あのう、本当にもう帰ってよろしいのでしょうか?」と何度も先輩たちに聞き返していた記憶がある。

ワタクシが15年間なんとかサラリーマンを続けてこれたのは、まったく会社に期待してこなかったからというパラドックス的理由によるのだ。

 

ということで、ちょっと時期的にタイムリーな話ではないが、これから(来年4月?)に入社を控えている方は、会社に対する期待値を極限まで下げておくのがシンプルで効果的な方法だと思う。おじさんからのアドバイスだけど、けっこう本質的な話だと思う。

というか、この考え方は、会社選びだけでなく、人生全般に応用できるかもしれないですね。

 

おしまい