一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

書評『僕らが毎日やっている最強の読み方』池上彰・佐藤優

今日は久々にビジネス書をご紹介。

 

僕らが毎日やっている最強の読み方

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僕らが毎日やっている最強の読み方―新聞・雑誌・ネット・書籍から「知識と教養」を身につける70の極意

 

情報収集力を高め、知識を蓄えるヒントを得るために購入。

この本では知識人の池上彰氏・佐藤優氏の二人が、多忙なビジネスパーソンが「新聞」「雑誌」「ネット」「書籍」をどうすれば深く・速く読むことができるのかを体系的に解説してくれる。何をどのように読んでいるか具体名を挙げながら詳しく紹介されている。

 

参考になった部分を抜粋してご紹介。

新聞はあくまで「飛ばし読み」が基本。朝刊の文字数はおよそ20万字で新書約2冊分。見出しを見て、読むかどうか迷った記事は読まない。

「1日のうちで新聞にかける時間」をまず決める。一般的なビジネスパーソンが新聞にかけられる時間はせいぜい2時間。できれば1時間で精読できるようになる。

・新聞は「見出しだけで済ませる記事」「リードまで読む記事」「最後の本文まで読む記事」の3段階に分けて読む。

ビジネス誌の特集記事は、書籍よりも情報が早い。雑誌の宿命として鮮度重視の傾向があり、あとから見ると情報が不正確なこともあるが、経済やビジネスの動きを初動でざっと押さえるには便利。

・ネットニュースは両名ともNHKオンラインを見ている。ビジネスパーソン向けのニュースサイトでは、東洋経済オンラインはニュースの解説や企画で優れているだけでなく、人に関する有益な情報を得ることもできる。Yahoo!ニュースはマスメディアと提携して記事を配信している分、信頼度は高い。

・世の中で起こっていることを「知る」には新聞がベースになるが、世の中で起こっていることを「理解する」には書籍がベース。

・酒を飲んだら、酔いが覚めるまでのは読書や仕事ができないので、極論をいえば「酒を飲むのは人生の無駄」佐藤優氏)。ある程度は浮世の義理を欠かないと、本を読む時間がとれない(池上彰氏)。

歴史に関しては、「世界史A」「日本史A」で学び直す。必要最小限にして最大公約数のところを押さえてあるので、時間のないビジネスパーソンに最適。

 

個人的には本書のおかげで新聞を読むのにかける時間が大幅に削減できたのと、ネットニュースとしてNewsPicksのみ利用していたところを、NHKオンラインYahoo!ニュース・東洋経済オンラインなどを併用するようになり、毎日の情報収集のルーティンに絶大な影響を与えてくれた。

強いて言うなら、発行当時既に66歳だった池上彰氏のアナログ推しは少し目についた。われわれミレニアル世代以下はもっとデジタルを活用すべきだろう。昨今ホリエモンなど全てスマホ一つで生活しているし。

また、「はじめに」に記載あるとおり、本書では二人が読んでいる新聞・雑誌・ニュースサイトなどが具体例で挙げられているが、二人が共通して参考にしているものもあれば、まったく意見が異なるのものもあり、正解が唯一ではないということも感じられ、押し付けがましくないので安心して読み進められる。

新聞や本を利用して情報収集したいけど、具体的にどうやったらいいかわからない20代・30代のビジネスパーソンに特にオススメしたい本だ。

 

おしまい