一匹狼の回顧録

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【動画レビュー】小泉進次郎氏が語る「ビジョンを伝える言葉の力」とは?

パブリック・スピーキング力の上達に向け、政治家・有名人の動画を観ています。

昨日ご紹介した小泉進次郎氏の動画をもう少し掘り下げてご紹介。


www.youtube.com

 

この動画は衆議院議員小泉進次郎氏が「G1カレッジ」という学生向けのイベントで、2016年に収録されたもの。

スピーチの名手である小泉氏が「言葉」について語っている。

 

●言葉に「体温と体重」を乗せる

言葉は体験から生まれる。それも「骨が記憶している」くらいの体験をする。若いうちに様々な体験をして言葉の貯金をせよと学生に投げかけている。

彼が、言葉について拘るきっかけになったのが、自民党世襲議員への逆風が吹きまくっていた初めての選挙戦。

自分の演説を自分で録音して聞いてみると、早口・一文が長い・抑揚がないということがわかった。どんな本より、自分のことを直視するのが一番の教材になる。

 

●リーダーに求められるのはビジョンだけではない

リーダーは、そのビジョンとともに、今までの足跡も見られる。

自民党で少数派の「TPP賛成」の立場を取っていたので、地元の農協からは団体としての推薦は得られなかったが、それでも主張を曲げないことで「ずっと同じことを言っているから」と個人的に応援してくれる農協の人が出てきた。思いが違っても信念を曲げなければ支援者は生まれる。

 

●腹のそこから自分が思っていることを話す

「相手にどの体験(エピソード)を伝えるか?」という質問に対しての回答。全員に伝わる話は全員に伝わらない話なので、誰か一人に伝わればいい。

 

感想

話している内容自体は極めて月並みではあるが、やはりスピーチが非常に上手で、この動画自体が話し方の教科書と言ってよい。

なお、冒頭だけ「えー」というフィラーを連発しているが、やはり聞きにくい。「えー」「あー」をなくすだけで話が聞きやすくなるという良い例。

また、最後に質問した女が恋愛のつまらない質問をしているが、政治家とプライベートの時間の峻別の話に持っていき、はぐらかしている。想定する質問をいくつかのカテゴリに分けて作っておいて、実際の質問がどのような形であれ、そのカテゴリで用意した回答を答えるという手法(「バケツ方式」)を上手にやっているなと思った。政治家の国会の答弁とかほとんどこれですよね。

 

おしまい