最近、旅行で鹿児島の知覧に行って思ったのだが、今の日本(というか戦後の日本)で中道でいることがとても難しいのではないかと思った。
たとえば、私は自分が生まれ育った日本が純粋に好きなのだが、これを口にしただけで「右翼」だの「保守」だの言われるので、外では一切黙るようにしている。
私は決して右にも左にも偏っておらず、政治や政策には是々非々のスタンスなのだが、郷土愛に近い形で日本が好きなのである。
一般的に、自分の出身の●●町が好きといえば「素晴らしい」となるし、▲▲県・■■地方に恩返ししたいと言っても「素晴らしい」となる。しかし、それが日本という規模感になると突然右翼と言われるのは心外だ(これをさらに広げて「世界」「地球」に目を向けると、再び「素晴らしい」となるから不思議である)。
敗戦国だったので、GHQによって戦勝国にとっての理想的な教育になったのは致し方ない部分はあるが、ほぼ検閲と言ってもいい教科書検定が日本にはあるから、子どもの頃から自虐史観が身につきやすい環境になっている。
もちろん戦争は無条件に悪いのではあるが、それと日本が全て悪い・日本を愛してはいけないという話はどうやってもつながらないと思うのだ。
たとえば、原爆死没者の慰霊碑に「過ちは繰り返しません」と刻まれているのだが、こと原爆に限っていえば日本は一方的な被害者なので、被害者が「過ち」と言っているのが非常に違和感がある。あくまでこの点に限れば、しっかりアメリカ側が「過ちは繰り返しません」と言うべき話だと思うのである。
一方、大東亜戦争は断じて侵略戦争ではなかった、アジア諸国の開放のためだったと100:0で全て正当化するのも極端だと感じる。侵略戦争と自衛戦争の要素を併せ持っていたと思う。
こんな感じで、そもそもセンターラインで書かれた書籍が少ないのだが、だいぶ中立的な立場で書かれた近代史の本をやっとのことで見つけた。
まだ全部読めていないが、今のところ私の知る限り、一番偏りなく書かれた本だと思う。
そろそろ、日本人が「健全な愛国心」を持ってもいい時期だと思うのだが、どうだろう。
おしまい