一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

風営法の歴史

僕がクラブデビューしたエーライフ。

 

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その後もエーライフには頻繁に足を運んだ。

良い思いもたくさんした。

僕はエーライフを伝説のクラブ認定しているが、ある日あっけなく経営者が逮捕され閉店となってしまった。

 

 

当時(2012年5月)のニュースを引用しておく。

東京・六本木で飲食店の営業許可しかないのに、ナイトクラブとして客を踊らせたとして、警視庁生活安全特別捜査隊などは14日までに、風営法違反(無許可営業)容疑で、クラブ「エーライフ」運営会社社長の笠井克啓容疑者(52)=東京都世田谷区砧=ら2人を現行犯逮捕した。
同隊によると、2人は「客が踊っていた認識はない」と容疑を否認。エーライフは六本木で有数の大規模クラブで、1日平均700万~800万円の売り上げがあったという。(時事ドットコム

 

まずナイトクラブ(踊る方のクラブ)は「風俗営業許可」が必要である。

そして、当時ナイトクラブは午前0時(一部は1時)以降の営業が禁止されていた。

 

「踊る」ことに「風俗営業許可」が必要?

と当時とても疑問を感じたものだが、これには風営法の歴史を知る必要がある。

 

歴史的背景としては、戦後、風営法が制定された頃、社交ダンス場が売春(売春婦がダンサーとして客をとっていた)やドラッグの温床となっており、お酒を出すようなキャバレーだけでなくダンスホール自体も風俗規制の対象となっていたのだ。

 

そして、反対意見はありつつも、ダンスのイメージが変わったであろう現代においても(2016年まで)、法律が改正されることなくきていたのだ。

 

簡単にいうと、深夜0時以降に客が踊ってる店は全部検挙されても文句が言えない状況だったということだ。

 

そんな中で、僕の愛するエーライフは突然無くなってしまったのだ。

当時のりピーがドラックをやっているとかそんな噂もあったクラブだったから、意図的に警察が潰しに来た可能性も否定できない。

 

また、無くならないまでも、当時の六本木のクラブは、深夜突然照明が明るくなり、音楽が止まる(=警察のガサ入れなう)ということがけっこう頻繁に起こっていた。

一度だけだが、僕もその状況に遭遇したことがある。

警察が帰っていくとまた音楽をガンガン流していた記憶があり、警察と店舗の双方に時間の無駄なことをしてるなぁと思ったものであった。

 

 

2016年、時代は変わった。

風営法改正によって、店内でダンスができるナイトクラブ営業は、風俗営業から外れることとなった。

「特定遊興飲食店営業」の許可を取れば、深夜1時以降も営業できるようになり、実質24時間営業が可能となった。

これを聞いて、クラブカルチャーが再び盛り上がるな、とおじさんは嬉しく思った。

 

が、しかし、営業可能な地域は繁華街などごく一部に限られ、エリアから外れている店舗も少なくない模様。

2018年4月現在、小規模なクラブやミュージックバーへの取り締まりが強化されているという記事も見つけた。

 

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警察のお偉いさんが、「俺も昔六本木でブイブイ言わせてたから、少しくらい若者は元気な方がよい」などと言っている姿は想像もできず、きっと「クラブでナンパしてお持ち帰りするなんて許せん」と思っている奴が大半なんだろう。

 

これからも、クラブと警察の仁義なき戦いは続きそうだ。