昔、六本木のミューズ(クラブ)で知り合った女がいた。
今はどうかわからないが、当時のミューズは「レベルは低いがヤれる女子が多い」ともっぱらの噂だった(実際何人かヤったし)。
そんなミューズでも、声をそんなにかけられないであろう微妙なレベルの女と知り合ったんだ。
その女はミューズの地下トイレ前で友達を待っていた。
背も低く、顔ものっぺりしていて、お世辞にもカワイイとは言えない。
しかし、まだ恋愛プレイヤーとして駆け出しだった僕は、とにかく声をかけ、連絡先を交換し、アポを組み、ブスでもいいからヤって経験値を稼ぐフェーズだった。
だから、この微妙な女子にも躊躇なく声をかけたのである。
僕のバイブル『もう合コンに行くな』にもこんな一節がある。
だから最初はどんな相手でもいいです。アラサーを通り過ぎてアラフォーでもいいです。デートもスマートにいかなくていいです。自信がなくても、カッコ悪くても、一歩踏み出して、ナンパをして、なんとかセックスするのです。成功体験を何度か繰り返せば、ナンパが楽しくなります。僕も何度か成功しだした後は、ナンパに行きたくてウズウズしてきました。
これは「ブスとセックスして満足しろ」と言っているのではありません。「いつかはモデル級とセックスするために、経験値を稼げ」と言っているのです。ドラクエでも最初はスライムやドラキーを倒して経験値を稼ぎレベルを上げていきます。
おう、一人で来てんの? ←※クラブで一番ダメな声掛けw
いやー友達とだよ!
と、ノリのいい反応。
俺も!よかったら連絡先教えてくれない?
うん、いいよー!
と、難なく電話番号を交換しつつ、女の友達が戻ってくるまでの2〜3分会話をしただけ。
普通なら間違いなく死番になるケースであるが、なぜか後日のメッセージが盛り上がる。
そしてしばらくして、向こうからお茶に誘ってきた。
本当は飲みが良かったが、当時は本気で仕事が忙しく、時間的にも平日は22時頃にならないと帰れなかったので、22時から新橋のカフェでお茶をすることになった。
後々調べてみると、新橋近辺はアム◯ェイ御用達のバーなんかもあるようだ。
女は、席に着くなり、
・夢がある
・成功者になりたい
という話を始めた。
これ自体は悪いことではないし、むしろそういう女子は好きな方だ。
だから、
へー、いいやん。俺、応援するよ。
と好意的な反応をしたんだ。
でも、「どんな夢なのか」とか「あなたにとっての成功とは何か」という質問をすると、具体的なものは何も持ってないようだった。それはこれから決めるんだと。
そして、読書の話になった。
一匹狼って本読むの?読んでほしい本があるんだ。
『金持ち父さん貧乏父さん』と『上京物語』を勧められた。
本は好きだったし、その場で買わないと二度と買わないな~と思い、すぐにAmazonで購入すると、女の眼の輝きが変わった。←こいつカモれるスイッチオーン!w
ねね、一匹狼も成功したいよね?お金持ちになりたいよね?尊敬している師匠がいるから、今度会いに行こう!
師匠ww
はい、アム◯ェイ確定。
師匠って爆笑だったんだけど、ネットで調べると、謎の師匠を皆さん紹介されているようです。
もう少しいい表現ないのかね。
ちなみに、「どこをそんなに尊敬してるの?」という問いには「とにかくすごいんだよ」とか「経営者なんだよ」という曖昧な回答が。
もう23時近かったのでこっちも疲れてきた。
うんわかった。じゃあ、また今度日を改めて行こう。
本を勧めてくれたので、コーヒー代だけは出してあげた。
解散。以後返信せず。
勧められた本は、2冊とも普通に面白かった。
内容がいい本だからこそ、アム◯ェイをはじめMLM勧誘に悪用されているのが非常に残念だ。
後日、
本読んだ?
とか
この前の話だけど、いつが空いてる?
とか連絡が来た。
ガン無視していると、
おーい、生きてるか?
とか
一匹狼〜あけましておめでとう!
とかしつこくメッセージを送ってきた。
MLMって不労所得とか権利所得ってよく言われるけど、こうやって自分のケースみたいに、勧誘するために会ったりした後に無視された場合、めっちゃ時間使ってるのに1円も入らないってことだよね。
君たち、不労所得どころかめっちゃタダで働いてね?w
〈アム◯ェイ女の見分け方②〉
・「夢」や「成功」というワードが大好き
・『金持ち父さん貧乏父さん』などの自己啓発本が大好き
・尊敬している「師匠w」がいて、そいつに会いに行こうと誘ってくる
・その「師匠」は具体的には教えてくれないが、「経営者」らしい
最後にアム◯ェイの勧誘に使われてしまうかわいそうな自己啓発本の名誉のために、内容を簡単に紹介しておきます。
1.『金持ち父さん 貧乏父さん』ロバート・キヨサキ
改訂版 金持ち父さん 貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学 (単行本)
ファイナンシャルリテラシー(お金の知識)について教えてくれる本。金持ちになるには「自分のビジネスを持つ」ことが必要という主張。「資産」と「負債」の違いや、会社を作って節税する話など、お金のルールや流れを読めるようになるために、非常に参考になる一冊。
2.『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』ロバート・キヨサキ
改訂版 金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント:経済的自由があなたのものになる (単行本)
『金持ち父さん』シリーズ第2弾。自分がE(従業員)・S(自営業者)・B(ビジネスオーナー)・I(投資家)の4つのクワドラント(区分)のどこに属すべきか、結論はBかIクワドラントに属さないと豊かにはなれないという話。BとIは自分の労働力を投下しなくてもお金が入ってくるところがE・Sと違うんだな。わかっていても難しい。
3.『上京物語』喜多川泰
前半は主人公の父親が書いた物語(主人公の名前が息子の名前と似ている)が載っており、後半は父親から上京する息子に向けて実際に書かれた手紙という変わった2部構成となっている。 20代前半の若者に読んでほしい本。父親の手紙に書いてある、破るべき「5つの常識」と自分の価値観を持つための「3つの方法」が非常にいい。
ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)
幸せなお金持ちになるための17の秘訣をまとめたもの。日本人の青年がアメリカで成功しているユダヤ人大富豪ゲラー氏に教わった幸せなお金持ちになるための秘訣を対話形式でまとめている。対話形式の本なので読みやすい。「セールスの達人になる」「スピーチの天才になる」などビジネスマンとしてのスキルから、「失敗とうまくつき合う」などメンタル的な内容まで、幸せなお金持ち=成功者になるための様々なコツが書いてある。
おしまい