一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

総合職の不都合な真実

僕は日系大企業のいわゆる総合職として働いている。

新卒から一社で勤め上げてきて、我ながら「よく辞めないで続けているなあ」と自分に関心することもある。

そんな総合職の宿命のとおり、当たり前のように数年スパンでの人事異動と、それに伴う転勤を繰り返してきた。

その人事異動の内訳をみても、まさに昔ながらの総合職といった感じで、10数年のキャリアの中でバックオフィス(事務・管理部門)・ミドルオフィス(営業支援部門)・営業フロント業務のすべてを経験している。

「広範囲の業務を経験してきた」と言えば聞こえは良いが、どんどん自分が今の会社でしか役に立たない人材になりつつある。

 

総合職の不都合な真実

日系大企業の総合職は、最初の配属はほぼランダムで決定され、その後は人事異動や転勤を繰り返し、いわゆるジェネラリスト的なキャリアを形成する。

だが、実はそれは他社に評価されにくい汎用性のないキャリアとなり、結果的に転職市場で勝負できない人々を大量に生んでしまっている。

他社に行かれることで自社のノウハウが流出するくらいなら、その不都合な真実を本人にきちんと伝えずに自社内で飼い殺しにし続け、気がついたら40代後半になっているのである。

 

恐ろしい「40代のリストラ」

そう考えると、最近よく聞く「40代のリストラ」というのは非常に恐ろしいことである。

今の会社で居場所がなくなる、しかし転職先もない、ということだからだ。

日系大企業の給与体系というのは、終身雇用・年功序列を前提としているため、給与の後払い的な性質があり、若い頃は薄給激務でこき使われる。

そうやって便利に使われて専門性も身につけさせてもらえず、やっと給与も安定してきた矢先に、では辞めてくださいということを言っているのだ。

 

われわれ総合職の自己防衛策

では、われわれ総合職の取るべき自己防衛策は何か。

それは簡単で、出世を匂わされて未経験の部署に異動させられそうになってもキッパリ断ることである。

これからの時代のキャリアを構築する過程では、「専門性を磨いていくことが大切」これを第一に認識しないといけない。

2人1人が転職する時代と言われるようになり、新卒の学生ですら、半分以上がセカンドキャリアを意識して就活をしているとも聞く。

終身雇用は現在進行系で崩壊をし続けているわけだ。

にもかかわらず、多くの日系企業スキルアップの機会を社員に十分提供していない。

総合職で採用されたわれわれは、先で挙げたその構造を理解し、専門性を身につけるキャリアを描き、不本意な人事異動や転勤が打診されたとき、受け入れるか拒否するかの選択肢持てるようしておく必要がある。

 

 

おしまい