ビジネスパーソンとして求められる必須能力として「論理的に考えるスキル」があります。
グロービスの『ビジネス基礎力10』では、論理的に考える第一歩として「Big Word」に注意と書かれています。
「Big Word」とは、会話で用いられる「抽象的な言葉」のことです。
たとえば、僕も営業目標を達成できず上司から叱られたときなどによく言ってしまうのが、
「来月はがんばります」
というセリフです。
これでは、具体的に何をするのかまったくわかりません(僕の場合、実際にノープランな時はあえてこうしたBig Wordを使ってその場をしのぐのですが)。
来月のいつまでに、どのような方策を用いて、目標を何%達成するのか、などが上司に伝わらないため、上司からすると「よく考えていない部下」だと思われてしまいます。
同じように、営業先への訪問の結果を、上司に報告する際に、
「反応は非常によかったです」
と言うことがあります。
これも実際はあまり反応がよくなかったので、苦し紛れに言うことが多いのですが、この報告では、先方の誰が、提案のどの部分に対して、どの程度よいと感じて、実際にそれを購入する気があるのかないのか、などが上司からしたらまったくわからないということになります。
言葉は可能な限り具体的にしていきましょう。
同書では、Big Wordの例として、形容詞としては「前向きに」「早めに」、動詞では「検討する」「意識する」、接尾語として「~など」「~的には」など、われわれが日常会話でつい用いてしまう言葉が挙げられています。
逆に、同僚やクライアントと話をする際に可能な限り具体的な言葉で話すように意識するだけで、ちょっとレベルの高いビジネスパーソンだと思ってもらえるはずです。
われわれが思考をする時に一番使うツールは「言葉」です。普段の会話が過度に抽象的になっていないかをこれを機会に確認してみてはいかがでしょうか。
おしまい