一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

金融機関の営業マンは全員敵

僕は東京の私大の文系学部卒であり、おかげさまで様々な業界の知り合いがいる。「知り合い」というのがミソで、決して彼らは「友達」ではない。僕は決して簡単に友達は作らないのである。人生に友達は不要だ。

さて、最近では彼らと会うことも少なくなったが、大学時代もしくは高校時代の知り合いのそれなりの数が金融機関(銀行・証券・生損保)に就職したので、よく彼らの手の内は知っているつもりである。話を聞いていて、本当にとんでもない奴らだと心底思ったものだ。

 

最近よくこのブログでもお金の話をするので、今日は金融機関の営業マンとは一切付き合ってはいけないという話をする。そう、「一切」である。ニコニコ近寄ってくる金融マンと絶対に仲良くしてはいけない。

投資の世界に足を踏み入れると、不動産投資を除く多くの投資対象(株・投資信託・外貨預金など)は、金融機関を通じて取引をすることになる。

この金融商品を売っている金融機関の利益はどこから得ているかおわかりだろうか?

そう、客から搾り取る手数料である。

われわれは一円でも大きく資産を増やしたいと思っている。相場変動の煽りを受け、資産を減らしてしまうことはやむを得ないが、市場が好況の時も不況の時も固定費としてのしかかってくるのが、金融機関に支払う手数料である。

このように金融商品取引は、金融機関も金を儲けたい・客も金を儲けたいという目的の下で、金融商品から発生する利益を取り合う利益相反の構造になっているのだ。

 

たとえば同じ保障の生命保険(死んだら100万円でる生命保険としよう)で、A保険会社は月額5,000円、一方B保険会社は月額3,000円の保険料とする(本当にこうしたことがあり得る)。

生命保険の保険料は、将来の保険金支払の原資である「純保険料」と、保険会社の運営経費である「付加保険料」に分けられていて、この付加保険料には、人件費や保険会社の利益なども含まれている。「純保険料」は人が死ぬ確率や病気になる確率をベースに決められるので、各社で大きな差はない。問題は「付加保険料」で日系大手の生命保険会社はこの「付加保険料」が非常に高額だと言われている(だから社員の給料も高い)。

脱線したが、こうした仕組みゆえ、先の生命保険の原価がどちらも月額2,000円であれば、A保険会社の利益は月3,000円、B保険会社の利益は月1,000円ということになる。逆にA保険会社の保険に入ることで客は毎月2,000円余分に支払うことになる(損失)。

 

このように、金融商品取引は、他のモノやサービスを売る業態とはまったく異なる特徴を持っている。

たとえば、自動車であれば、購入することで移動する時の「便利さ」という利益を得られるわけだ。それに対して客は自動車のディーラーに対価(金)を支払う。

飲食店では、料理を作ってもらい、運んでもらって食べられ、片付けもしなくていいという利益に対して、客は対価(金)を支払う。

一方、金融商品は、金を増やす(可能性)という価値に対して、客は金を差し出す。得られる利益と支払う対価がどちらも金という点が、モノやサービスを購入する場合と異なる。

だから、金融機関の営業マンがいくら親切だったとしても、本質的に、金融機関が利益を取り合う相手ということを忘れないようにしよう。金融機関の営業マンが親切に教えてくれた金融商品は、十中八九、あなたではなく金融機関が儲かる「手数料の高い」商品である。このことに心を痛めている金融機関の従業員はもちろんいるが、上司がそれ以外の商品を販売することを許さないのだからどうしようもない。

金融機関の社員の給料は高いとよく言われる。年収1,000万なんてザラにいる。年収1,000万ということは、日給およそ4万円。そのお金はどこから引っ張ってくるかというと、無知な客からなのだ。

 

したがって、金融商品の取引については、ネット銀行・ネット証券をフル活用すること。

ネット銀行・ネット証券を使うことで、

①手数料が圧倒的に安い

②営業マンの勧誘を受けない

というダブルのメリットを享受できる。

その代わり、購入する商品は自分ですべて決定しないといけないので、勉強することは必須だ。よく本を読んで勉強しよう。くれぐれも銀行でやってる無料セミナーなんかにはいかないように。無料には無料の理由がある。タダより高いものはない。

いずれにしても投資は自己責任であり、資産を増やすには勉強から逃れることはできないのだから、しっかり自分で勉強する習慣を身につけよう。

 

 

おしまい