一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

日系企業の給料の決まり方から、サラリーマン人生の攻略法を考える(100回目)

昨今のコロナ禍によるテレワーク・GW期間などで、時間に余裕ができ、自身の今後の働き方について改めて考えている人も多いのではないだろうか。

今日は、何度もこのブログでお話している内容になるが、大多数の方が勤めているであろう日系企業の給料の決まり方と、それに基づいたサラリーマン人生の攻略法についてお話したいと思う。

こうした基本的な話は繰り返しお話することになるが、本ブログの思想の根幹をなす内容でもあるので、ご容赦いただきたい。

 

まず、日系企業は「必要経費方式」で給料が決まっているということを抑えておこう。

必要経費方式とはどういったものかというと、「勤め人が明日も会社に来て、元気に仕事をするためのお金を支給する」という考え方である。一部の外資系の企業では、社員が自分で出した利益の一部を給料として受け取る「利益分け前方式」で給料が決まるが、日系企業のほとんどはこの必要経費方式で給料が決定されている。

さて、多くの日系企業が採用しているこの必要経費方式について、具体的にどのように給料の金額が決まるのかを説明しよう。

 

われわれ勤め人が明日も元気に仕事をするためには、まず食事をしなければいけない。そして、寝て体力を回復するための住居が必要である。さらに、会社に着ていくスーツや髪を整えたりする整髪料なども購入しなければならない。月に何回かはストレス解消のために飲みに行ったり、健康維持のためにジムに行ったりしないといけないかもしれない。これらを合算したものが「必要経費」である。

これらの経費を、「勤め人が明日も会社に来て、元気に仕事をするためのお金」として1か月分まとめて支給するのが毎月の給料なのである。

 

実は、この必要経費には、本人だけでなく「家族」が生きていくために必要な金額も含まれている(結婚して妻が家庭に入り、子供が生まれ、マイホームを購入するという日本の伝統的な家族モデルを前提)。そう考えると、仕事をまったくしない窓際のおじさんの給料が、なぜ自分より高いのかが説明できる(納得はできないかもしれないが)。一般的に今の50代のおじさんには家庭があり、妻子がいるだろうと考えられている。子どもが成長するにつれて、学費や習い事代もかさんでいく。それらも含めて窓際のおじさんが生きていくために必要な経費として計算されている。これは年功序列」の正体ともいえる。逆に言うと、2倍成果を挙げられる人材であっても、そうでない人材と比べて必要経費が2倍になるかというとそうではない。これが日系企業の待遇の悪平等につながっている。

 

以上の考え方をベースに、サラリーマン人生を賢く攻略していく方法をいくつかご紹介していきたい。

 

【攻略法】

①そもそも結婚しない(結婚するとしても年収の近い配偶者を選ぶ)

②ストレスの少ない仕事を選ぶ(ストレスを意識的に減らす)

③「必要経費方式」の破綻に備え、資産運用・ビジネスなどを始める

 

まず、そもそも結婚しないという選択肢だ。

必要経費方式は、旧来の日本の伝統的な家族モデルを前提に給料が計算されているので、30代・40代になっても結婚しないことにより、本来家族を養っていた部分の金額を総取りできる。もし結婚するのであれば、日系企業に勤めるできるだけ年収の近い配偶者を選ぶといいだろう。そうすることで、お互いの給料の中から家族を養うはずだった分の金額を失わずに済む。

 

次にストレスの少ない仕事を選ぶこと。

「この勤め人の疲労回復には社会平均的にこれくらい必要だろう」と想定され、会社から支払われている給料より、自分の疲労回復の経費が少なければ余剰資金が生まれる。たとえば、営業の仕事に従事している者に、ストレス解消のために「営業手当」がついているとする。だが、人と接するのが好きで、営業にまったくストレスを感じない人であれば、ストレス解消のための飲み代などが不要になるだろう。もし、営業がストレスというのであっても、割り切って早く帰るなど、ストレスを減らす努力をするといい。

 

最後に大切なこと。この「必要経費方式」がそのまま「年功序列」とイコールであることは先で述べたとおりだ。今若い世代が定年を迎える30~40年後まで年功序列(と終身雇用)を制度として保持し続けられる企業はほとんどないだろう。だから、余剰資金で資産運用や自分のビジネスを始め、複数の収入源を確保することを始めるべきだ。

 

 

おしまい