ワタクシは、本はレビューや書評に目を通してから読む派です。
そのメリットは3点あると思っています。
ひとつめは本の要点が事前にわかること、もうひとつは好意的・批判的レビュー双方を読んでおくことで様々な角度から本を読めること、そしてもうひとつが自身の思考の幅を広げられることです。
本の要点が事前にわかる
まず、ビジネス書にしろ、自己啓発書にしろ、小説にしろ、エッセイにしろ、ノンフィクションにしろ、本というのは著者が伝えたい重要ポイントがあります。
重要ポイントは本全体のだいたい1割〜2割くらいで、逆に最終的にそこさえ抑えられれば良いわけで、途中で出てくる具体的なエピソードとかって全てそれを補完するオマケなわけなんですよね。
事前に重要ポイントを頭に入れて整理しておくことで、読み進めていく際に、自然と大事なことを選別しながら読めるようになります。
様々な角度から本を読める
また、本を手に取る際に、好意的なレビューだけでなく、批判的なレビューも知っておくことで、バランスよくその本と向き合えます。
たとえば、賛否両論が大きくあるのがナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』という自己啓発書です。
この本を「世界中の成功哲学をまとめた素晴らしい本」だと称賛する人がいる一方で、『ナポレオン・ヒル・プログラム』という高額情報商材の宣伝本と酷評する向きもあります。
実際読んでみて、僕はどちらも真なりと思いました。
この本の記述に狂信的になり、『ナポレオン・ヒル・プログラム』に手を出してしまうのも危険ですが、かと言って宗教的な怪しい本だと言って投げてしまうのももったいない。
この点、事前に双方の評価を知っておくことで、より客観的視点で読めるようになるんですね。
自身の思考の幅が広がる
さらに、インプットの際にさまざまな意見を意図的に取り入れることで、自身の思考の幅が広がります。
情報収集の際は、自分でも気づかないうちに、自分と考えが似た情報ばかり拾いがちになります。
なぜなら、それらに触れていると安心できるし、気持ちいいからです。
しかし、これでは世の中に流通している情報や価値観の理解が鈍くなり、そのことで自論の説得力も弱くなってしまうと思うんですね。
もちろん、自分とは異なる意見に触れていると、嫌な気分になることは多いです。しかし、一方で「この部分についてはその通りだな」と納得することもあります。そうすると、その分だけ自分の思考の幅が広がるんですね。
自分でレビューを書いてみよう
「アマゾンのレビューなんてクソだ!」
と言って、レビューを読まない人も多いみたいですが、そんなのわかっている前提で目を通してから読むと、なかなかよいことずくめなのです。
そして、読んだ後は頭を整理する意味で自分でレビュー(書評)を書くのがベストだと思います。
なんて言って、ワタクシも最近ほとんどできていないので、偉そうに言えないんですが。
まあ、先にレビューを見てしまうデメリットを強いて言えば、自分で本の重要ポイントを読み解く力がつかないことでしょうか。
しかし、僕のように自分が凡人だと思う人は、トンチンカンな解釈をしないためにも、先に読んでおいた方が、有益な読書体験になると思うんですね。
おしまい