一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

一日一善

対価をもらわずに人助けをするととても気持ちがいい。

その人助けは仕事に付随するものでなく、できればまったく利害関係のない第三者に対するものがよい。

 

今日、都内の某ターミナル駅のホームを歩いていると、白杖をついた初老の男性が歩いてきた。どうやら困っている。ホーム上の自分の位置がわからないようだ。

スマホを手に歩くサラリーマンは知らんぷり、横に並んで歩く女子高生は迷惑そうに男性を避けて歩く。

 

日本人って冷たいな、と思った。

普通に肩くらい貸してやればいいのに。

 

僕「どこに行かれます」

男性「あ、階段登って改札まで」

僕「わかりました、一緒に行きましょう」

男性「ああ、ありがとうございます」

男性は僕の肩に手を添え、階段前の黄色の点字ブロックまで連れて行って、

男性「あ、ここからはわかります、どうもありがとう」

僕「気をつけて」

 

時間にして30秒やそこらだ。

これくらい時間つかってやろうぜ。

 

それにしても、無償で人助けをすると非常に清々しい気分になれる。

目の見えないこの老人は僕について歩いてきてくれた。もし、僕が悪人で線路の方向に歩いたら、彼は落下するリスクもあるわけだ。そんなリスクもある中、僕を信頼して歩いてくれたのがなんだか嬉しかった。

これをオナニー・自己満といえばそこまでだが、困っている人もハッピーになるしWIN-WINではないかと思う。

ドアを抑えておく、エレベーターのボタンを押して最後に出る、老人に席を譲るなど、毎日何か一つ赤の他人にできることがないかを考えてみよう。

 

イエール大学のある研究によると、人助けを行った人は、ポジティブな気分になり一日の幸福感が高まり、逆に人助けをしない人は、ネガティブな気分になり、その日の幸福感は少なかったという。また、人助けを多くする人は、ネガティブな感情が抑えられ、感情や精神の健康が保たれていたそうだ。

 

まあ、普通の人はもしかしたら他人に声をかけることに慣れておらず、断られることを恐れて声をかけないのかもしれない。

ここでナンパの経験が役に立つ。

ナンパに比べたらガンシカ率は限りなくゼロに近いのでなんとも思わない。

間接的に人助けにも役に立つのだから、ナンパも悪くない。

 

注意点として、勤務先や取引先の人間には損得勘定や貸し借り前提で柔軟に対応すればいいと思うのだ。彼らとは利害関係があって、ゼロサム・ゲームだからね。

善行は赤の他人にやるから気分がよくなるのだ。

 

おしまい