一匹狼の回顧録

30代の孤独な勤め人がストレスフリーな人生を考える

書評『「不良中年」は楽しい』嵐山光三郎

今日も近頃読んだ本のご紹介。

 

「不良中年」は楽しい
★★★☆☆

 

アマゾンでたまたま行き着いて、タイトルに惹かれて購入。

タイトルのとおり、なかなかやばい本(笑) 

不良中年がいかに素晴らしく魅力的であるかを、自身の経験や作家・芸能人を例に交えつつ、延々と語られている。 

 

著者の嵐山光三郎氏は、作家・エッセイストで、國學院大學卒業後に平凡社に入社し、史上最年少で編集長となる。その後、独立し青人社を設立。さらに、2010年には国立市の教育委員を務めることになるような立派な経歴の方だが、恥ずかしながら存じ上げなかった。

 

本書は、色欲・賭博・会社・放浪などそれぞれのテーマに沿って、いかにして不良中年になるべきか、注釈を加えつつ解説してくれる。ほぼ著者の主観ですが(笑)

そして、なかなか過激な表現が多く、例えば、

・コジキをした。
・五十歳のとき新宿三丁目を歩いていて、目につく若い女性を片っぱしから強姦したくなって困った。
・最近の快挙は、東京電力OLで、「昼は一流会社女子幹部、夜は売春婦」という二重生活ぶりは怪人二十面相ばりに見事ではないか。

こういった表現は、1997年発行だからこそ許されたであろう表現で、今ならほぼ間違いなくこのまま出版することはできないだろう(笑)

 

著者の経歴が一般的なサラリーマンと違うので、なかなか真似するのが難しいところもあると思ったが、あらゆる会社員の心に響きそうな箇所があったので、それだけ引用しておきたい。

不良は自分をとりまくさまざまの規制から自由になる行為である。会社から自由になり、妻から自由になり、子から自由になる。これをやっていくと不良になる。そうはいっても、やってみるとかなり難しい。人間は社会的動物だから、世間の常識を無視して生きることは不可能に近い。けれど、できるだけ自分の気分に忠実に行動する。
企業でボスになればチヤホヤされるが、定年で退職すれば、周囲は手のひらをかえして相手にしなくなる。すると「世間は冷たい」と人の世の無常を歎くけれど、なに、会社の部下は権力になびいていただけのことで、ボスの人間性にひかれていたわけではない。勘違いしていたのはボスのほうであって、定年後の世間の冷たさのほうが世の真実なのである。だから、会社勤めをしているうちにひとりよがりの幻想から目をさますべきである。(6 マジメ人間よ、目覚めて不良になれ)

多くのサラリーマンがこのことを忘れて出世競争に勤しんでいるが、定年になった瞬間に周囲は自分に興味がなくなるという事実を常に念頭に置いて生きていったほうがいいだろう。

特に、われわれ世代の定年は70歳になっている可能性が高い。その後に自分のやりたいことをやろうとしたって、本当に時間が限られている。 

幸い、自分はこの本のターゲットである50代よりまだだいぶ若いので、改めて自分の生きたいように生きていこう(「不良中年」を目指そう)とこのくだりを読んで思った( ̄ー ̄)ニヤリ

 

近頃は、20代~30代に向けて会社から脱出して自由になろう的本は流行っているが、なかなか50過ぎて不良を目指そうという本はないだろう。

つまらない40代、50代のおっさんになりかけている自覚のある人にはオススメの本。

ただ、本書の通り実行(愛人・ギャンブル・パワハラ)すると、今の時代は間違いなく職も家族も失うと思うので、週刊誌のコラムくらいに娯楽モノとして読むと楽しめる本だろう。

 

おしまい