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書評『大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法』棚田健太郎

今日は資格試験の勉強法の本をご紹介。

 

大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法

★★★★☆

大量に覚えて絶対忘れない「紙1枚」勉強法

 

宅建士の受験生時代に毎日見ていたYouTubeチャンネル『不動産大学』の棚田先生初の著書。

私も中〜やや難くらいの難易度の資格試験をいくつも受験してきたが、そのレベルの資格試験の勉強法としてはピカイチの内容になっている(暗記に重点を置くため、司法試験などの超難関時間には向かないことは本書内でも言及されている)。

 

内容としては、ざっくり以下のような感じである。

序章・・会社員が資格を取る理由・メリット
第1章・・「大量記憶法」の紹介
第2章・・「ながら学習」の紹介
第3章・・モチベーション・マネジメント
第4章・・試験までの残日数別勉強法
第5章・・試験当日のテクニック・注意点
第6章・・著者の受験体験記

 

著者の方法論として前半で紹介される「大量記憶法」「ながら学習」が特徴的である。特に、棚田氏が提唱する「耳学」(=ワイヤレスイヤホンを常時片耳に突っ込んで自作のオーディオブックを流す)は私の会社員としての勉強ライフに大いに影響を与えた。自分で問題集を朗読してスマホで録音するという発想は持っていなかった。

 

本書より、何点かKindleでハイライトした点を抜粋してみる。

過去問からスタートすると、試験で問われる知識がわかるのはもちろんのこと、どういう聞き方をしてくるのかがわかります。覚えるべきポイントが明確にわかるので、勉強効率もあがります。(序章 働きながら9つの資格を取った理由 より)

スキマ時間だけでなく、移動時間や単純作業をしている時間などを活用して、学習を同時並行する、つまり「ながら学習」をするのです。これにより、机に一度も向かうことなく、1日に2〜3時間の学習時間を確保できます。(第2章 「ながら学習」で大量記憶! 耳学をマスター! より)

自分を追い込む厳しいルールは、高校や大学受験のような半強制状態のときはいいかもしれませんが、「いつでもやめられる」資格試験においては逆効果です。もしルールを破ってお酒を飲んでしまうと、強烈な自己嫌悪に襲われて受験もやめてしまう可能性もあります。(第5章 試験当日にテンスを伸ばす10のテクニック より)

 

出版社がダイヤモンド社であり、ビジネス書の中でも最高峰の信用力のある版元から出ているのも個人的には好ポイント。2022年7月5日現在でアマゾンで455ものレビューがついており、平均4.1と高評価。会社員が中難易度の資格試験を攻略するにはもってこいの内容となっていると思うので、キャリアアップのために会社に内緒でこっそり資格を取ろうと思っている人はぜひ購入してみてほしい。

 

おしまい